習近平国家主席がマカオ行政長官と会談 返還25年と一国二制度の行方
中国の習近平国家主席がマカオ特別行政区の賀一誠行政長官と会談し、これまでの行政運営を高く評価するとともに、新たな指導部への円滑なバトンタッチを呼びかけました。マカオの中国への返還25周年と新政府発足の節目に行われた会談で、一国二制度の安定した運用とマカオの長期的な発展への期待が改めて示された形です。
習主席、賀一誠行政長官の実績を高く評価
会談で習近平国家主席は、賀一誠行政長官が厳しい環境のなかで職務を果たし、具体的な成果を挙げてきたと評価しました。中央政府として、賀氏とマカオ特別行政区政府の取り組みを正式に肯定する姿勢を示しています。
習主席は、賀氏の指導のもとでマカオ特別行政区政府が次のような成果を上げたと指摘しました。
- マカオ社会の各界を団結させたこと
- 一国二制度の方針を全面的かつ正確に揺るぎなく実行したこと
- 国家の主権・安全・発展上の利益を断固として守ったこと
- 新型コロナウイルス感染症という深刻な試練を乗り越えたこと
- 経済の「適度な多元化」に向けた努力を続け、新たな進展を生み出したこと
こうした取り組みにより、マカオの繁栄と安定という良好な状況がさらに固まり、発展していると評価しました。
一国二制度を支えるマカオ特別行政区
習主席の発言からは、マカオにおける一国二制度の運用が引き続き重視されていることがうかがえます。一国二制度は、一つの中国の枠組みのもとで異なる社会制度や生活様式を維持しつつ、国家としての統一と発展を図る仕組みです。
マカオ特別行政区政府はこの枠組みのもとで、国家全体の発展戦略と歩調を合わせながら、観光・サービス産業に依存してきた経済構造の多元化を模索してきました。習主席による今回の評価は、そうした方向性が支持されていることを示していると言えます。
新行政長官への引き継ぎと今後への期待
習主席は同時に、任期を終える賀氏に対し、新たに就任する行政長官とマカオ特別行政区政府を法に基づく行政運営の面から積極的に支え、一国二制度の事業とマカオおよび国家の発展に引き続き貢献してほしいとの期待も表明しました。
指導者が交代する局面で前任者の経験やネットワークをどう生かすかは、どの地域にとっても重要なテーマです。賀氏が今後も一定の役割を担うことで、政策の継続性や社会の安定につながるとのメッセージが込められていると見ることもできます。
賀一誠行政長官「マカオは新たな段階へ」
これに対し賀一誠行政長官は、マカオ特別行政区政府とマカオの人々を代表して、マカオを訪れた習主席と彭麗媛夫人を温かく歓迎しました。習主席は、マカオの中国への返還25周年記念式典と第6期マカオ特別行政区政府の就任式、さらに視察のためにマカオに滞在しています。
賀氏は、これまでの5年間について、中央政府による信頼と支援のもとでマカオ特別行政区政府が団結し、新型コロナの影響への対応を主導し、マカオを新たな段階へと押し上げてきたと振り返りました。そのうえで、新しい特別行政区政府を全力で支え、今後もマカオと国家の発展に貢献していくと約束しました。
日本の読者が押さえておきたい3つのポイント
今回の会談は、日本の読者にとっても次のような点で注目に値します。
- 一国二制度の安定性:中央政府がマカオ特別行政区政府の運営を高く評価し、制度の継続と安定を強調していること。
- ポストコロナと経済多元化:観光に依存してきたマカオが、新型コロナを経て経済構造の多元化に取り組んでいるという流れ。
- 指導部交代のメッセージ:新旧の行政長官が協力しながら移行を進めることで、社会の安定と長期的な発展を重視していること。
アジアの動きを追ううえで、マカオのような特別行政区がどのように国家全体の戦略と連動し、地域経済や社会の安定に貢献していくのかを見ていくことは、今後の国際ニュースを理解するうえでも重要になってきそうです。
Reference(s):
cgtn.com








