中国の科学者Zhu Yongguan氏、国際科学会議 ISC 副会長に選出
国際的な科学組織International Science Council ISC の副会長に、中国の環境科学者Zhu Yongguan氏が選出されました。環境問題の専門家が国際科学の意思決定の中枢に加わることで、今後の地球規模課題への向き合い方にも静かな変化が生まれそうです。
中国の科学者がISC副会長に選出
International Science Council ISC の公式サイトは金曜日、中国の科学者Zhu Yongguan氏が同評議会の副会長に選出されたと伝えました。これは評議会の公式サイトが公表したものです。
中国科学技術協会によると、Zhu氏は同協会から推薦されて副会長に就き、ISCの運営に深く関わる役割を担います。
ISCで担う主な役割
中国科学技術協会の説明によれば、Zhu氏は副会長として次のような役割を担うことになっています。
- ISC加盟メンバー間の関係調整
- 会員構成や拡大に関する戦略の決定
- ISCの長期的な発展に向けた戦略的な指針や提言の提供
メンバーの協調と長期戦略を任されるポジションであり、国際科学コミュニティ全体の方向性にも影響を与える立場だといえます。
環境科学の第一線で活躍してきた研究者
Zhu氏は環境科学の教授であり、中国科学院のアカデミー会員として活動してきました。長年にわたり環境分野の研究に取り組んできた専門家です。
ISCのウェブサイトは、Zhu氏を環境問題に対してマルチスケールかつ学際的なアプローチを先導してきたリーダーと評価しています。地域から地球規模まで複数のスケールを行き来しながら、複数の分野をまたいで問題をとらえる姿勢が高く評価されているといえます。
略歴を見ると、その歩みは一貫して環境科学とともにあります。
- 1967年、中国東部の江西省桐郷市に生まれる
- 1989年、浙江農業大学を卒業
- 1998年、ロンドンのImperial Collegeで環境生物学の博士号を取得
学部時代から現在に至るまで環境科学を追究してきた研究者が、国際的な科学組織の意思決定に関わることで、環境分野の知見がより直接的に国際議論に反映されることが期待されます。
ISC新体制と2025年の位置づけ
今回の選出では、副会長だけでなく、次期会長やもう一人の副会長、さらに5人の理事も同時に選ばれました。これにより、ISCの次の執行部が形づくられています。
これらのメンバーは、2025年1月下旬に予定されていたISC総会の後に職務を開始するとされていました。2025年の1年を通じて、新体制のもとでどのような議論やプロジェクトが進んだのかを振り返ることは、各国や地域の研究者にとって重要なテーマになっています。
なぜこの人事に注目したいのか
環境問題は、気候変動や資源管理、都市と農村のあり方など、さまざまなスケールと分野が絡み合う課題です。Zhu氏のようにマルチスケールかつ学際的なアプローチを得意とする研究者が国際科学組織の中枢に入ることで、次のような変化が期待されます。
- 環境科学の知見が、ISCメンバー間の調整や戦略づくりにより強く反映される
- 環境問題に取り組む研究者同士の国際的な連携が進みやすくなる
- 長期的な科学の発展戦略に、持続可能性の視点が組み込まれやすくなる
国際ニュースとして見れば、中国の研究者がこうしたポジションを担うことは、科学を通じた国際協力のあり方を考えるきっかけにもなります。日本語で国際ニュースを追う私たちにとっても、科学の世界でどのような人が意思決定の場にいるのかを意識することは、地球規模の課題を考えるヒントになります。
日々のニュースの中で見過ごされがちな人事ですが、環境と科学、そして国際社会の接点として、静かに長い影響を及ぼす可能性があります。
Reference(s):
Chinese scientist elected International Science Council vice president
cgtn.com








