中国が世界最大のソフトウェア開発拠点に オープンソースでも存在感
中国のソフトウェア開発者が940万人を超え、世界全体の約3分の1を占めることが明らかになりました。デジタル人材とオープンソースで、中国の存在感が一段と強まっています。
中国が世界最大のソフトウェア開発拠点に
中国工業・情報化省(MIIT)のデータを基にした中国中央広播電視総台(China Media Group)の報道によると、中国のソフトウェア開発者数は940万人超に達し、世界全体の約3分の1を占めています。
インターネット協会副会長で伏羲機構の李暁東・理事長は、中国が世界で最大のソフトウェア開発者基盤を持つ国になったと指摘します。
- ソフトウェア開発者数:940万人超
- 世界全体の約3分の1を占める規模
- 世界最大のソフトウェア開発者基盤
李氏は、中国のソフトウェア開発者の世界シェアはインターネット利用者のシェアを上回っているとしたうえで、これは中国のデジタル人材基盤の強さを示すとともに、今後のデジタル経済を牽引する中核的な役割を担っていることを意味すると述べています。
オープンソースでも存在感 世界シェア17%
中国通信標準化協会のクラウドコンピューティング標準・オープンソース推進委員会の報告によると、中国発のオープンソースソフトウェア・プロジェクトは世界全体の17%を占め、中国はオープンソース分野で世界第2位の規模となっています。
オープンソースとは、ソフトウェアの設計図にあたるソースコードが公開され、ライセンスの条件のもとで誰でも利用・改変・再配布できる仕組みを指します。現在ではソフトウェア開発のほぼあらゆる分野に広がり、世界のソフトウェア開発者の97%、企業の99%がオープンソースを活用しているとされています。
李氏は、中国のオープンソースへの貢献がインターネット利用者やソフトウェア開発者の世界に占める比率と歩調を合わせつつあるとしたうえで、こうした動きによって中国のグローバルな影響力と技術革新はさらに高まり、オープンなインターネットの精神を守りながら、より大きな成果をもたらすだろうと述べました。
HarmonyOSエコシステム、10億台超のデバイスに拡大
オープンソースの流れを象徴する存在の一つが、中国発のオペレーティングシステムHarmonyOS(鴻蒙)です。HarmonyOSはスマートスクリーンやタブレット、ウェアラブル端末、自動車など、多様な機器や利用シーンに向けて設計されています。2019年8月の初公開から数年で、そのエコシステムは急速に拡大しました。
MIITのデータによると、現在までに70を超える組織がHarmonyOSエコシステムに参加し、8100人以上の個人開発者がコードに貢献しています。
同省の謝少鋒・主任技師は、中国がオープンソース参加者数で世界第2位となり、成長速度も世界で最も速いと説明したうえで、HarmonyOSを採用するデバイス数が10億台を超えたと明らかにしました。
HarmonyOSのようなオープンソースの基盤ソフトウェアが成長することで、開発者が機器やメーカーを越えて共通の技術基盤を利用できるようになり、イノベーションのスピードを高める効果も期待されます。
世界の開発者コミュニティにとっての意味
中国のソフトウェア開発者が世界の約3分の1を占め、オープンソースのプロジェクトでも17%を担うという構図は、これからの国際的なソフトウェア開発の風景に大きな影響を与えます。
- 開発ツールやライブラリなど、日々使うソフトウェアの背後に中国発のプロジェクトが増えていく
- 国境を越えた共同開発やコードレビューがこれまで以上に日常的になる
- オープンソースのルール作りや標準化の場で、中国の議論がより重要になる
日本を含む各国の企業や開発者にとっても、中国のオープンソースコミュニティやHarmonyOSのようなエコシステムとの向き合い方は、今後ますます重要なテーマになっていきそうです。どのプロジェクトに参加し、どのように協力し、どの部分で差別化していくのか。そうした戦略を考えるうえでも、今回示された中国のデジタル人材の規模と成長のスピードは、見過ごせない指標だと言えます。
Reference(s):
China leads global software development with 9.4 million developers
cgtn.com








