香港国家安全条例で7人に資産凍結 逃亡者指定と指名手配拡大
香港特別行政区(HKSAR)政府は火曜日、国家安全関連の新たな措置として、7人を「逃亡者」に指定し、資産や不動産の取引を制限するなどの措置を発表しました。さらに香港警察は、香港における国家安全法違反の疑いで別の6人を指名手配し、一人当たり100万香港ドル(約12万8758米ドル)の懸賞金をかけています。香港の国家安全体制の運用が一段と進んだ動きとして、国際ニュースでも注目されています。
7人を「逃亡者」に指定 4つの主要措置
香港特別行政区政府によると、同政府で治安を担当するChris Tang Ping-keung氏は、国家安全を守るための「Safeguarding National Security Ordinance(国家安全条例)」で与えられた権限を用い、官報で7人を「逃亡者」として指定しました。
対象となった7人は次の通りです。
- Hui Chi-fung
- Kwok Fung-yee
- Yuan Gong-yi
- Kwok Wing-hang
- Yam Kevin
- Hui Wing-ting
- Siu Joey
7人全員には、次の4つの措置が適用されます。
- 資金などの提供や処分の禁止(prohibition against making available funds, etc. or dealing with funds, etc.)
- 不動産に関する一定の活動の禁止(prohibition against certain activities in connection with immovable property)
- 逃亡者との共同事業やパートナーシップの禁止(prohibition in connection with joint ventures or partnerships with relevant absconders)
- 香港特別行政区旅券などの取消し(cancellation of HKSAR passports, etc.)
このほか、Kwok Wing-hang氏とYam Kevin氏には「資格停止(suspension of qualification to practice)」が、Yuan Gong-yi氏には「取締役職からの一時的な退任(temporary removal from office of director)」が適用されると説明されています。
6人を新たに指名手配 一人当たり100万香港ドル
香港警察は今回、香港における国家安全法に違反した疑いがあるとして、別の6人を指名手配リストに加えました。
対象となった6人は次の通りです。
- Chung Kim-wah
- Lau Ka-man
- Chung Hon-lam
- Ho Leung-mau Victor
- Joseph Tay
- Cheung Hei-ching Chloe
警察は6人それぞれについて、情報提供につながる一人当たり100万香港ドルの懸賞金を提示しています。
当局「国家安全を守るために必要な措置」
Tang氏は記者会見で、7人の逃亡者が現在も国家安全を危うくする活動を続けていると述べました。そのうえで、こうした行為を防ぐとともに、7人に香港へ戻って法的かつ司法的な手続きに向き合うよう促すため、今回の措置が必要だと説明しました。
香港特別行政区に設置された中央人民政府駐香港国家安全公署(Office for Safeguarding National Security of the Central People's Government in the HKSAR)も、声明を通じて今回の措置を強く支持する立場を示しました。
声明によりますと、Hui Chi-fung氏やLau Ka-man氏ら逃亡者・指名手配者は、香港の法の支配を中傷する活動を行い、外部の勢力に対して香港への制裁や香港事務への干渉を求めてきたとされています。
公署は、こうした行為が香港における国家安全法に重大に違反し、香港の根本的な利益を損ない、国家の主権・安全・発展上の利益を深刻に損なうものだと指摘しました。そのうえで、今回の法執行は国家安全法および国家安全条例を実施するうえで不可欠であり、国家安全を守る正当な行為であるとともに、香港の安定と繁栄を確保するために必要な措置だと強調しています。
今回の動きが示すもの
今回の一連の動きは、国家安全関連の法制度が、香港の外にいる人々にも影響を及ぼしうる形で使われていることを改めて示しました。資産や不動産、パスポート、資格、企業での役職など、複数の面から規制する枠組みが具体的に示された形です。
今後のポイントとしては、次のような点が挙げられます。
- 国家安全条例と香港における国家安全法が、どのような基準で「逃亡者」や指名手配の対象を判断していくのか
- 香港特別行政区政府と中央人民政府の関係機関が、国家安全の名の下でどのように役割分担しながら対応を進めていくのか
- 香港の住民や海外在住の香港にゆかりのある人々、そして国際社会が、こうした動きをどのように受け止めていくのか
香港の動きは、日本を含むアジアの安全保障環境とも無関係ではありません。国家安全と個人の行動の自由、海外での政治活動との関係をどう考えるかは、読者一人ひとりにとっても、これから向き合うべきテーマになりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








