中国、2027年までに5G活用工場1万カ所計画
2027年までに5Gを活用したスマート工場を1万カ所整備し、5Gと産業インターネットを組み合わせた試行都市を20以上つくる──中国工業情報化部(MIIT)が公表した最新計画が、産業のデジタル化を大きく前進させようとしています。
2027年までの数値目標:工場1万カ所と試行都市20以上
MIITが月曜日に発表した計画によると、2027年までに、5Gで稼働する工場を1万カ所整備するとともに、「5G+産業インターネット」の統合的な応用を進めるパイロット都市を20以上指定する方針です。
この計画は、データ主導の情報通信技術(ICT)を産業分野に統合し、その中心に5Gを据えた新しい産業ネットワーク体系を構築することを目的としています。
5G+産業インターネットが目指す5つの領域
計画では、2027年までに「5G+産業インターネット」が実体経済の主要分野に広く浸透することを目標に掲げています。重点となるのは次の5つの側面です。
- ネットワークインフラ(通信網や接続環境)
- 技術製品(機器やソフトウェアなど)
- 統合アプリケーション(現場での具体的な使い方)
- 産業エコシステム(企業や研究機関などの連携)
- 公共サービス(支援制度や標準化など)
これらを一体的に整備することで、産業現場での5G活用を「点」から「面」へと広げていく狙いがあります。
すでに4,000超の5G工場 17,000件以上のプロジェクト
現在、中国ではすでに5Gと産業インターネットを組み合わせたプロジェクトが1万7,000件以上進行しており、41の主要な産業分野すべてをカバーしています。
このうち、5Gを活用した工場は4,000カ所を超え、そのうち700カ所がMIITによる「ハイレベル5G工場」のリストに掲載されています。こうした工場では、次のような産業での活用が進んでいるとされています。
- 製造業
- 鉱業
- 電力
- 港湾
今回の新たな目標が実現すれば、こうした5G工場のネットワークがさらに広がることになります。
5G-AやAIも視野に 「新しい産業ネットワーク」を構築
中国信息通信研究院(CAICT)の唐立波氏は、中国メディアグループ(CMG)のインタビューに対し、将来の産業ニーズに応えるためには、次のような技術を総合的に考慮していくと述べています。
- 5G-A(進化版5Gとされる通信技術)
- 人工知能(AI)
- 新しい産業用制御システム
- 産業向けコンピューティングパワー
こうした技術を組み合わせることで、「新しい産業ネットワーク体系」の構築を進め、産業インターネットと主要な産業サプライチェーンとの連携を強めていく考えです。
唐氏は、これにより産業インターネットの高品質な発展を支えるエコシステムが形成されていくとしています。
デジタル産業化の加速とその先にあるもの
5Gと産業インターネットの統合は、工場や鉱山、発電所、港湾など、多様な現場のデータをリアルタイムでつなぎ、より柔軟で効率的な生産体制をつくる可能性を持ちます。
中国が掲げる「5G工場1万カ所」という目標は、すでに4,000カ所以上ある5G工場を、残り約2年で大きく拡大していく計画でもあります。これが実現したとき、製造やエネルギー、物流など幅広い分野で、デジタル技術を前提とした産業の姿が一段と鮮明になるかもしれません。
産業インターネットを軸にした動きは、国境を越えてサプライチェーンのあり方や、現場で求められるスキルにも変化をもたらす可能性があります。今後の進展を、引き続き丁寧に追っていく必要がありそうです。
Reference(s):
cgtn.com








