中国民航局、海外事故受け航空安全対策を強化 春節期にも重点監督
中国の民用航空局(CAAC)が、アゼルバイジャン航空と大韓民国のチェジュ航空に関する重大な安全インシデントを受け、鳥衝突対策や滑走路点検、緊急訓練の強化など、一連の航空安全対策を打ち出しました。
この記事のポイント
- CAACが外国航空会社の重大インシデントを受けて航空安全対策を強化
- 鳥衝突リスクや滑走路の安全ハザード、緊急時対応などを重点的に見直し
- 春節期間には特別な安全監督と検査を実施し、リスクの早期排除を目指す
注目される中国の航空安全強化
中国の民用航空局(CAAC)はこのほど記者会見を開き、アゼルバイジャン航空とチェジュ航空に関わる重大な安全インシデントを受けて、航空安全対策を一段と強化する方針を示しました。両社の事案は国際的にも注目を集めており、中国国内でも民間航空の安全に対する関心が高まっています。
会見で航空安全を担当するShu Mingjiang(シュ・ミンジャン)氏は、CAACがこれまでも中国の民用航空に関する法令や国際民間航空の要件に基づき、フライト運航の安全リスク評価や調査を継続的に行ってきたと説明しました。そのうえで、今回の事案を踏まえて五つの重点措置を実施していると述べています。
5つの重点措置とは
1. 特別会議の開催と情報共有
第一に、CAACは関連インシデントに関する特別会議を速やかに開催しました。この場で事故に関する情報を共有し、調査や原因分析の進捗を継続的にモニタリングしていきます。あわせて、潜在的なリスクへの意識を高め、問題志向の姿勢を明確にすることで、類似のリスクを早期に洗い出すことを目指しています。
2. 鳥衝突リスクへの対策強化
第二に、航空機と鳥がぶつかる鳥衝突リスクへの対策が強化されます。CAACは各空港に対し、冬季の渡り鳥の移動パターンを正確に評価し、空港内外での鳥の追い払いを強化するよう求めました。さらに、レーダーなどの技術的手段を活用して鳥の動きをより高い精度で把握し、鳥衝突の予防策の効果を高めることも重視しています。
3. 滑走路の安全ハザードを徹底点検
第三に、滑走路の安全ハザードに対する包括的な調査が進められています。滑走路やその周辺の損傷、設備の不具合、運航を妨げる可能性のある要因を幅広く点検し、関連する安全リスクを事前に取り除くことが狙いです。これにより、離着陸時のトラブルを未然に防ぐ体制を強化します。
4. 緊急時対応訓練のレベルアップ
第四に、CAACは航空会社や空港など関係機関に対し、緊急時対応の訓練を一層強化するよう求めています。緊急訓練の頻度を高めるだけでなく、訓練内容の水準を引き上げ、現場の職員が自らの役割を明確に理解したうえで迅速に行動できるようにすることが重視されています。こうした訓練を通じて、実際の緊急事態発生時の対応効率を高める狙いがあります。
5. 春節期間の特別安全監督
第五に、CAACは春節期間に合わせた特別な安全監督と検査を全面的に実施する方針です。春節(旧正月)は中国全土で人の移動が急増し、航空需要が大きく伸びる時期にあたります。このピーク期に先立ち、運航体制や機体整備、安全管理手順などを重点的にチェックし、多様な安全ハザードを早期に排除することが目指されています。
国際ニュースとして見るポイント
今回の発表は、海外の航空会社で発生した安全インシデントが、中国の航空当局による安全対策強化につながった点で注目されます。航空輸送は国境を越えてつながっており、一つの事案が他国の規制や運用の見直しを促すことは珍しくありません。
会見で示されたように、CAACはリスク評価や調査を継続的に行いながら、鳥衝突対策、滑走路の安全点検、緊急訓練、繁忙期の集中監督といった具体策を組み合わせて、航空安全を底上げしようとしています。
日本を含む各国でも、他地域での事故やヒヤリとする事案をどのように自国の安全対策に反映させるかが常に問われています。今回の中国の動きは、国際ニュースとして、航空分野の安全ガバナンスを考えるうえで参考になる事例の一つと言えそうです。
Reference(s):
China to boost aviation safety following recent foreign incidents
cgtn.com








