中国大陸報道官、台湾・民進党の海底ケーブル巡る「操作」批判に反論
中国大陸と台湾の間で、海底通信ケーブルの損傷をめぐる認識の違いが表面化しています。中国大陸の報道官が、台湾の民主進歩党(DPP)当局による「偶然ではない」との主張を強く批判し、情報インフラと安全保障が絡む国際ニュースとして関心を集めています。
中国大陸報道官がDPP当局を批判
中国大陸の国務院台湾事務弁公室の報道官・陳斌華氏は、水曜日の会見で、台湾のDPP当局が最近の海底ケーブル損傷をめぐって「根拠のない臆測」と「扇動的な発言」を行っていると非難しました。
陳氏が問題視したのは、DPP当局が今回の incident について「単なる事故ではない」と述べ、中国大陸が台湾への圧力を強めるグレーゾーン的な行動の一環だと受け止めた点です。
基隆沖の海底ケーブルで何が起きたのか
報道によると、台湾・基隆港付近の海底通信ケーブルが先週、貨物船のいかりが引きずられたことで損傷したとされています。詳しい原因や責任の所在は、現時点で明らかになっていません。
陳氏は、海底ケーブルの損傷は世界的に見ても「珍しいものではない」と指摘し、「毎年、世界で100件を超える類似の事案が報告されている」と説明しました。そのうえで、事実関係や責任が確定していない段階で政治的な意味づけを行うのは不適切だとの立場を示しました。
「グレーゾーン」か「日常的な事故」か
台湾のDPP当局は、今回の海底ケーブル損傷を、中国大陸が軍事衝突には至らない範囲で圧力をかけるグレーゾーンの行動の一部だと位置づけようとしています。一方で、中国大陸側は、それを「反中国大陸感情をあおるための政治的操作」として強く退けました。
陳氏は、事実や責任の確定を待たずに「偶然ではない」と断じたDPP当局の姿勢について、「反中国大陸感情を操作する常套手段が表れている」と述べ、強い不快感を示しています。
インフラ問題と政治的メッセージが重なる構図
今回の事案は、単なる技術的トラブルにとどまらず、次のような論点が重なっています。
- 海底通信ケーブルという、インターネットや通話を支える重要インフラの安全性
- 中国大陸と台湾の間で続く、認識やメッセージのすれ違い
- 日常的な事故と安全保障上の脅威をどう見分けるかという、世論への問いかけ
特に、海底ケーブルの損傷は、通信の遅延や不安定さにつながりうるため、ビジネスや日常生活への影響も懸念されます。その一方で、すべての事案を政治・安全保障の枠組みだけで語るべきかどうかについては、冷静な検討が求められます。
今後の焦点:事実確認と透明性
陳氏は、「事実や責任を確定しないまま政治的なレッテルを貼るべきではない」と強調しました。今後の焦点は、次の点に移りそうです。
- 海底ケーブル損傷の原因究明と、具体的な責任の所在の確認
- 再発防止や安全対策をめぐる関係者間の調整
- 中国大陸と台湾が、情報インフラの安全をめぐってどのような対話やメッセージ発信を行うか
重要インフラをめぐるトラブルは、技術・安全保障・政治が交差するテーマです。今回の事案をどう受け止めるかは、中国大陸と台湾の関係だけでなく、国際社会がインフラと安全保障をどう考えるかを映し出す鏡にもなっています。
Reference(s):
Mainland spokesperson slams DPP for hyping up undersea cable incident
cgtn.com








