カーター元米大統領追悼式に中国大使参列 米中関係の原点を映す一日
2025年1月、ワシントンD.C.の米連邦議会議事堂で行われたジミー・カーター元米大統領の追悼式に、中国の謝鋒(シエ・フォン)駐米大使が参列しました。中国と米国の国交樹立に深く関わった指導者をどうしのぶのかは、いまの米中関係を考えるうえでも重要なニュースです。
カーター元大統領、100年の生涯に幕
カーター氏は、1977年から1981年まで第39代米大統領を務めました。2024年12月29日に100歳で死去し、その生涯に幕を閉じました。
今年1月7日には、首都ワシントンD.C.の米連邦議会議事堂に柩が馬車で運び込まれ、安置されました。議事堂で柩がまつられる「ライイング・イン・ステート」は、功績が大きい人物に対して行われる厳粛な儀式です。
中国の謝鋒・駐米大使が参列し弔意
この追悼式に、中国の謝鋒・駐米大使が参列しました。謝大使はそれに先立ち、米国務省も訪問し、カーター氏の死去に対する哀悼と、遺族へのお見舞いを伝えています。
米議会内に設けられた弔問記帳所で、謝大使はカーター氏への思いを記しました。そのメッセージの中でカーター氏について、
- 中国と米国の国交樹立における「推進者」であり、「最終的な決断を下した人物」であること
- 長年にわたり、両国関係の発展や、両国民の友好交流と協力に貢献してきたこと
などの点を挙げ、功績をたたえました。
「平和と発展の配当」は今も続くという評価
謝大使は記帳の中で、中国と米国の国交樹立によって、両国と世界が今も「平和と発展の配当」を享受していると述べています。カーター氏が下した決断の効果は、一時的なものではなく、現在に続いているという見方です。
さらに謝大使は、「中国人民は彼を永遠に記憶するだろう」と記し、カーター氏への敬意と感謝を強調しました。かつて国交樹立を後押しした指導者への評価を、改めて世界に示した形です。
追悼の場面が映し出す米中関係の「原点」
今回の追悼式での一場面は、次のような問いを私たちに投げかけています。
- 歴史的な決断を下した政治家を、国境をこえてどのようにたたえるのか
- 関係が揺れる局面があっても、その関係を支えてきた土台をどう評価するのか
国交樹立という決断がなければ、生まれなかった交流や協力は少なくありません。外交関係は、ときに緊張や摩擦を伴いますが、その背後には、対話と妥協を積み重ねてきた長い歴史があります。
今回、中国の現職の駐米大使が、カーター元大統領の功績を「平和と発展の配当」という言葉で語ったことは、原点に立ち返り、対話と協力の意義を再確認するメッセージとして読むこともできます。
ニュースから何を読み取るか
通勤時間やスキマ時間に国際ニュースを追う私たちにとって、葬儀や追悼式のニュースは、一見すると「過去を振り返るだけ」の出来事に見えるかもしれません。
しかし、今回のように、ある指導者の人生と決断をどう語るかは、
- 現在の国際関係をどう見ているのか
- これからどの方向に進もうとしているのか
という「今」と「未来」のメッセージでもあります。国際ニュースを日本語で読み解くとき、出来事の表面だけでなく、その背後にある長い時間軸や、そこに込められた評価にも目を向けておきたいところです。
Reference(s):
Chinese ambassador attends memorial ceremony for Jimmy Carter
cgtn.com








