ケニア南部の海洋保護区でHuaweiとIUCNが3年計画プロジェクト
中国のテクノロジー大手Huaweiが国際自然保護連合(IUCN)と連携し、ケニア南部の海洋保護区を守る3年間の保全プロジェクトを立ち上げました。アフリカの生物多様性ホットスポットを舞台に、テクノロジーと自然保護を組み合わせる取り組みとして注目されています。
ケニア南部の海洋保護区で3年計画のプロジェクト始動
HuaweiはIUCNと協力し、ケニア南部沿岸の海洋保護区の保全を進める新たなプロジェクトを開始しました。プロジェクトは3年間にわたり実施され、ケニア南部のクワレ郡の南端に位置する「Kisite-Mpunguti Marine Park and Reserve(キシテ=ムプンティ海洋公園・保護区)」の生態系を守ることを目指します。
このプロジェクトは月曜日にお披露目され、翌火曜日にケニアの首都ナイロビで公表されたHuaweiの声明によって詳細が示されました。声明によると、対象地域はケニア南部沿岸の重要な海洋保護区であり、その健全な生態系を維持することが中心的な目的だとしています。
「キシテ=ムプンティ海洋公園・保護区」とは
Kisite-Mpunguti Marine Park and Reserveは、生物多様性の豊かさから「ホットスポット」とされる海域です。ここには手つかずのサンゴ礁が広がり、緑ウミガメ(グリーンタートル)やハンドウイルカ(ボトルノーズドルフィン)など、象徴的でありながら絶滅が心配されている種が生息しています。
こうした貴重な生態系は、気候変動や乱獲、海洋ごみなどさまざまな要因によって世界的に脅かされています。2025年現在、海洋保護区の管理とモニタリングをどう強化するかは、国際社会共通の課題となっています。
Tech4NatureとTECH4ALL――テック企業と自然保護団体の連携
今回の取り組みは、IUCNがHuaweiとともに2021年に立ち上げた「Tech4Nature」プロジェクトの一部として位置づけられています。Tech4Natureは、自然保護区にテクノロジーの力を取り入れることを目指した枠組みとして紹介されています。
Huaweiの声明によると、実施パートナーには次の機関が含まれます。
- Kenya Wildlife Service
- Wildlife Research and Training Institute(state agencyと説明されています)
このプロジェクトは、Huaweiの「TECH4ALL」イニシアチブと、IUCNが掲げる「IUCN Green List(グリーンリスト)」の考え方に沿って進められるとされています。声明によれば、主な目的は海洋保護区のモニタリング(観測)と管理の効率を高めることです。
モニタリングと管理効率化が意味するもの
モニタリングと管理の効率化と聞くと抽象的に感じられますが、海洋保護の現場では次のような意味を持ちます。
- サンゴ礁や海洋生物の状態を、より頻繁かつ正確に把握できるようにすること
- 違法な漁業や資源利用を早期に検知し、対応しやすくすること
- 限られた人員や予算で、守るべきエリアに優先順位をつけやすくすること
Tech4NatureやTECH4ALLといった枠組みは、こうした課題に対してテクノロジー活用の可能性を探る取り組みとしても位置づけられます。どのようなデジタル技術やデータ活用が採用されるかは今後の具体的な計画次第ですが、「守るべき場所を、よりよく見えるようにする」ことが鍵になりそうです。
アフリカの海から考える、テクノロジーと環境のこれから
HuaweiとIUCNによるケニア南部での3年間のプロジェクトは、アフリカの現場からグローバルな環境課題を映し出す取り組みとも言えます。企業と国際機関、現地の機関が連携することで、保護区の管理がどのように変わるのかが一つの注目点です。
同時に、こうしたプロジェクトは次のような問いも投げかけます。
- テクノロジーは、自然と人の関係をどのように変えていくのか
- 企業による環境分野への関与は、現場のコミュニティにどのような影響を与えるのか
- 成功事例が生まれたとき、それを他地域へどう展開していけるのか
2025年のいま、気候危機や生物多様性の損失が世界的なテーマとなるなか、ケニア南部の一つの海洋保護区で始まったこのプロジェクトは、テクノロジーと環境保護のあり方を考えるうえで、今後もフォローしていく価値のある動きと言えそうです。
Reference(s):
Huawei launches conservation project for marine protection in Kenya
cgtn.com








