ハルビン、2025年アジア冬季競技大会へ 観光客8700万人の衝撃
中国東北部・黒竜江省の省都ハルビンが、冬の観光都市として世界から注目を集めています。2023~24年の雪のシーズンには観光客が急増し、2025年に予定されているアジア冬季競技大会を前に、その勢いはさらに強まりつつあります。
2023~24年シーズン、観光客8700万人超という「雪国バブル」
ハルビンは2023~24年の雪のシーズンに、延べ8,700万人以上の観光客を受け入れました。これは、これまでの年と比べて約300%増という、異例の伸びです。
観光収入も大きく伸び、シーズン中の関連収入は1,248億元に達しました。前年からの伸び率はおよそ500%とされており、冬の観光が同市の経済にもたらしたインパクトの大きさがうかがえます。
数字だけを見ると抽象的に感じるかもしれませんが、これは「冬の間は人が減りがち」という従来の北方都市のイメージを大きく変えるものです。冬こそが最大のビジネスチャンスになりつつある、と言い換えることもできます。
ハルビン発の冬季観光ブーム、北方の他都市へ波及
ハルビンの成功は、同じく寒冷な気候を持つ中国北部の他の都市にも波及しています。ハルビンへの観光客急増が話題となることで、「北の冬を楽しむ」スタイルが広がり、各地で雪や氷を生かした観光づくりが加速しているとみられます。
都市ごとに規模や特色は異なりますが、冬の自然環境を前向きに捉え直し、観光や地域振興につなげようとする動きは共通しています。ハルビンは、その「モデルケース」として象徴的な存在になりつつあります。
2025年アジア冬季競技大会へ 世界にアピールするチャンス
こうした中で、ハルビンは2025年のアジア冬季競技大会の開催地となる予定です。記録的な観光ブームを経験した都市が大規模な国際スポーツ大会を迎えることで、その注目度はさらに高まるとみられます。
大会開催は、単に観光客数を増やすだけでなく、都市インフラやサービスの質を高めるきっかけにもなります。交通や宿泊、都市の案内体制などを整えることは、短期的なイベント対応にとどまらず、長期的な「冬の観光都市」としてのブランドづくりにつながります。
ハルビンは今回の好調な数字を足がかりに、アジア冬季競技大会を通じて「世界有数の冬の観光地」としての地位を固めようとしています。
日本の読者にとってのハルビン・ストーリー
日本でも北海道や東北地方など、雪と寒さが地域の個性となっているエリアは少なくありません。ハルビンの事例は、冬を「厳しい季節」として我慢するだけでなく、「人を呼び込む資源」として生かす発想が、都市のイメージや経済を大きく変えうることを示しています。
また、アジア域内で冬の観光やウィンタースポーツをめぐる競争と連携が進むことで、日本のスキー場や温泉地にとっても、新しい協力や相互送客の可能性が広がるかもしれません。
2025年のアジア冬季競技大会に向けて、ハルビンがどのように都市づくりと観光戦略を進化させていくのか。アジアの冬の観光をめぐる動きとして、今後も注目しておきたいテーマです。
Reference(s):
Harbin prepares for 2025 Asian Winter Games amid record tourism surge
cgtn.com








