春節の甘い伝統 中国・貴州省Shimo県のゴマ菓子「セサミケーキ」 video poster
年末が近づき、新年の過ごし方を考え始めるこの時期。中国・貴州省のShimo(シモ)県では、春節(旧正月)の集まりに欠かせない甘い一品として、ゴマの香ばしさが広がる「セサミケーキ」が人々の食卓を彩ります。
カリッとした食感とやさしい甘さを持つこのセサミケーキは、単なるおやつではなく、一緒に食卓を囲む人たちの「つながり」を象徴する春節の伝統菓子です。
春節の団らんを彩るセサミケーキ
Shimo県では、春節の親族や友人の集まりでセサミケーキが振る舞われます。手作業で作られるこの菓子は、パリッとした歯ざわりと、噛むほどに広がる甘さが特徴で、にぎやかな新年の空気に、ほっとする温かさを添えてくれます。
大皿に盛られたセサミケーキを囲んで、世代を超えておしゃべりを交わしながらつまむ光景は、春節ならではの時間です。菓子そのものだけでなく、それを分け合う瞬間が、家族や仲間の一体感を生み出しています。
材料はシンプル、味わいは豊か
セサミケーキの主な材料は、もちもちとした食感を生むもち米と、やさしい甘さのゴマ糖です。ここに、ピーナツ、ゴマ、メロンの種が加えられ、香ばしさと噛みごたえのあるリズムが生まれます。
素朴な素材の組み合わせですが、手作りならではのひと手間が仕上がりを左右します。同じ材料でも、作り手や家庭によって微妙に味わいが変わるところも、春節の楽しみのひとつです。
「一緒に食べる」ことで生まれる連帯感
セサミケーキは、甘くておいしいだけではありません。春節の席でこれを分け合うこと自体が、「今年も一緒に新年を迎えられた」という安堵や喜びを確かめ合う時間になっています。
- 家族が久しぶりに顔をそろえて囲むテーブル
- 友人や近所の人と交わす何気ない会話
- 子どもから高齢者まで同じ菓子をつまむ共通の体験
こうした小さな行為が積み重なって、春節の「団らん」の記憶が形づくられていきます。セサミケーキは、まさにその中心にある存在と言えるでしょう。
日本の年越しと重ねてみる
日本でも、おせち料理や餅など、家族で囲む「お正月の味」があります。遠く離れた中国・貴州省のShimo県で親しまれているセサミケーキの物語は、自分たちの年末年始の過ごし方を静かに振り返るきっかけにもなります。
忙しさに流されがちな日常の中で、誰かと同じ料理やお菓子を囲む時間を意識的につくることは、私たちの生活を少し豊かにしてくれます。春節のセサミケーキに込められた「一緒にいることを祝う」という感覚は、日本で暮らす私たちにも共通する感覚ではないでしょうか。
年の瀬を迎える今、遠くの地域で大切にされているこの小さなゴマ菓子の存在に思いをはせながら、自分にとっての「新年の味」を改めて考えてみるのも良さそうです。
Reference(s):
Sesame cakes: A sweet tradition of Spring Festival in Guizhou
cgtn.com








