中国社会科学院が英語版「習近平思想」データベース公開
中国社会科学院(CASS)が、習近平思想に関する英語版データベースを公開しました。国際ニュースとして、中国の理論や政策を英語で直接読みたい研究者や学生にとって、新たな公式情報源になりそうです。
中国社会科学院が英語版データベースを立ち上げ
中国社会科学院(Chinese Academy of Social Sciences, CASS)は最近、「新時代の中国の特色ある社会主義に関する習近平思想」に関する英語版データベースを立ち上げました。
このデータベースは、オンライン上の権威ある資料と、多言語(主に英語)の文献を統合し、関連ニュースや重要演説、賀電・メッセージ、書籍、署名入り記事など、習近平中国共産党中央委員会総書記による一次資料をまとめて閲覧できるようにしたものです。
一次資料をまとめて検索できる仕組み
英語版データベースは、2016年に中国社会科学院が設立した「国家哲学社会科学文献センター」に依拠して構築されています。これまでに同センターのサービスは、世界190以上の国と地域の9万を超える機関ユーザーと800万人の個人ユーザーに広がっています。
中国社会科学院図書館の王蘭館長は、中国国際テレビ(CGTN)に対し、このデータベースが「新時代の中国の特色ある社会主義に関する習近平思想」の国際的な発信に資するものだと説明しています。
多言語での収集と「信頼できる出典」
王館長によると、図書館はオンラインでの収集と各機関との資源協力を通じて、主に英語による多言語の文献を幅広く集めてきました。その際、データの出典が権威ある信頼できるものであることを重視しているといいます。
こうして蓄積された文献をもとに構築された今回の英語版データベースでは、習近平思想に関する資料をテーマ別・種類別にたどることができ、必要な一次情報に体系的にアクセスしやすくなっています。
国際ニュースとしての意味合い
英語版データベースの公開は、「新時代の中国の特色ある社会主義に関する習近平思想」の国際的な普及と理解を促す試みでもあります。海外の研究者や政策担当者、学生などが、一次資料を通じて中国の理論や政策の考え方に触れる機会が広がります。
日本の読者や研究者にとっても、中国語の原文に直接当たることが難しい場合、英語で整理された公式文献がまとまっていることは、情報へのアクセスを大きく変える可能性があります。ニュースや解説を読む際に、その裏付けとなる演説や文書を自ら確認しやすくなるからです。
誰がどう活用できるか
今回のデータベースは、次のような場面での活用が考えられます。
- 国際政治や中国研究に取り組む大学・研究機関による、講義や研究の資料として
- 企業の海外戦略やリスク分析における、中国の政策動向を理解するための参考情報として
- 大学院生や留学生などが、英語で書かれた文献を通じて習近平思想の全体像を把握するための入口として
日本語メディアの読者にとっての視点
2025年の現在、国際ニュースをめぐる情報環境は、各国の公的資料やデータベースにオンラインで直接アクセスできる方向へと変化しています。今回の英語版データベースも、その流れの一つといえます。
日本語メディアの読者にとっては、次のような点が注目ポイントになりそうです。
- 報道や解説がどの資料に基づいているのか、自分で原資料に近い形で確かめやすくなる
- 発言の一部の引用だけでなく、スピーチや文書の全体を読んだうえで、自ら考えを組み立てやすくなる
- 国際政治や中国の政策をめぐる議論に、一次資料を踏まえた視点で参加できる
デジタル化が進むなかで、各国の政策理念や指導者の発言をどう読み解くかは、一人ひとりの情報リテラシーにも関わるテーマです。中国社会科学院による今回の取り組みは、そうした読み解きのための新しいツールの一つとして位置づけられそうです。
Reference(s):
Chinese Academy of Social Sciences launches database on Xi thought
cgtn.com








