中国ニュース:瀋陽・臥龍湖で溶けた鉄が花火に 氷と炎の鉄花ショー
2025年の冬、中国・瀋陽の臥龍湖では、溶けた鉄を夜空に投げ上げる伝統の「鉄花」パフォーマンスが、氷上の風景を鮮やかに染めています。氷と炎が出会うこの光景は、冬の観光と地域文化が交わる場としても注目されています。
氷の城を背景に咲く炎の花
臥龍湖の桟橋近くには、冬の漁シーズンに合わせて氷の城がつくられ、その前で「鉄花」と呼ばれる演目が披露されます。パフォーマーたちが高温の溶けた鉄を空中に撒き上げると、無数の火花が一気に広がり、本物の花火のような光のカーテンが生まれます。
氷でできた城と、橙色の火花という対照的な組み合わせが、この「鉄花」ショーならではの迫力です。氷の冷たさと炎の熱さが同じ画面に収まる光景は、写真や動画で見ても強い印象を残します。
冬漁の湖が夜のステージに
このパフォーマンスが行われるのは、臥龍湖の冬の漁シーズンです。湖が凍り、人びとが冬の漁でにぎわうタイミングに合わせて、桟橋一帯は夜のステージへと姿を変えます。
氷の上に築かれた城を背景に、火花が四方へ散っていく様子は、自然の厳しさと人の知恵が同じ場所に同居しているようにも見えます。氷と火がぶつかり合う瞬間をあえて演出することで、冬の寒さそのものを楽しむイベントになっているとも言えるでしょう。
地元の人と観光客が共有する一瞬
こうした「鉄花」のステージは、地元の人びとはもちろん、各地から訪れる観光客も惹きつけています。訪れた人たちは、きらめく火花のシャワーを眺めながら、思い思いに写真や動画を撮影し、その場の空気を切り取ろうとします。
スマートフォンを片手に、連写やスローモーションで火花の軌跡を追う人も多く、寒さを忘れてレンズ越しに炎と氷のコントラストを楽しむ姿が見られます。同じ光景を見ていても、撮る角度や切り取り方によってまったく違うイメージになるため、SNSでの共有も盛んになりやすい場面です。
デジタル時代に映える伝統パフォーマンス
臥龍湖の「鉄花」は、伝統的な火のパフォーマンスと、氷の造形、そしてデジタル機器が組み合わさった現代的な冬のイベントとしても位置づけられます。伝統的な技と、写真・動画撮影を前提にした見せ方が重なることで、新しい観光コンテンツとしての存在感も高まっています。
特に、
- 炎と氷という分かりやすいコントラスト
- 一瞬で形を変える予測不能な火花の動き
- 暗闇の中に浮かび上がる氷の城
といった要素は、オンラインで共有されやすい「映える」要素としても機能します。現地で見た人だけでなく、SNSで流れてきた動画や写真から興味を持つ人も増えていきそうです。
受け継ぎながら、どう守っていくか
溶けた鉄を扱う「鉄花」のようなパフォーマンスは、その迫力ゆえに、観客との距離や安全面への配慮が欠かせません。観客が安心して楽しめる環境づくりと、演じる側の技術の継承は、今後も重要なテーマになっていきます。
冬の厳しい自然環境と、人の創造力が生み出した臥龍湖の「鉄花」。氷と炎が出会う一瞬の美しさをどう守り、次の世代に伝えていくのか――。この冬の光景は、私たちにそんな問いも静かに投げかけています。
Reference(s):
Experience the magic of molten iron fireworks at Wolong Lake
cgtn.com








