中国の神舟19号クルー、2回目の船外活動へ準備順調
中国の有人宇宙計画で、新たな船外活動に向けた動きが続いています。中国有人宇宙工程弁公室(China Manned Space Agency)は、神舟19号の3人の乗組員が2回目の船外活動(スペースウォーク)に向けて準備を進めており、実施は「今後数日」で見込まれると報告しています。
初の船外活動から2回目へ、神舟19号の現状
神舟19号クルーは、2024年12月17日に中国宇宙ステーションで初の船外活動を完了して以来、ミッションを着実に進めてきました。報告によると、乗組員はステーション内での作業と並行して、2回目の船外活動に備えています。
これまでに行われた主な作業は次のとおりです。
- 宇宙ステーション設備の点検
- 日常的な保守作業
- 与圧異常などを想定した総合的な緊急時訓練
- 次の船外活動に向けた手順確認や準備
中国有人宇宙工程弁公室は、3人の乗組員はいずれも健康状態が良好で、宇宙ステーション複合体も安定して正常に運用されているとしています。
中国宇宙ステーションで進む3分野の実験
神舟19号クルーは、中国宇宙ステーションで複数の科学実験も進めています。報告によれば、次の3つの分野で重要な実験が「順調に進展」しているとされています。
- 宇宙材料科学:新しい材料や金属、合金などが、無重力環境でどのような性質を示すかを調べる研究です。将来の産業技術や宇宙構造物の開発につながる可能性があります。
- 生命科学:微小重力の環境が、生物や細胞、植物などに与える影響を探る分野です。長期滞在に向けた宇宙での生活基盤づくりにも関係します。
- 宇宙医学:宇宙飛行士の健康を守るため、骨や筋肉、循環器などへの影響を調べる研究です。長期飛行や将来の深宇宙探査に向けた基礎データになります。
こうした実験は、中国宇宙ステーションの長期運用にとって重要であるだけでなく、地上の医療や素材開発などへの応用可能性も含んでいる点で注目されます。
クルーとステーションの安定運用が示すもの
発表によると、神舟19号の3人は「体調良好」、宇宙ステーション複合体も「安定かつ完全な運用状態」にあり、船外活動や各種実験を支える基盤が整っているとされています。
宇宙ステーション運用で重要なのは、派手な成果だけではなく、こうした日常的な点検や保守、緊急時訓練を含む「安定運用」をどれだけ継続できるかという点です。2回目の船外活動の準備状況は、中国の宇宙ステーション計画が運用フェーズで経験を積み重ねつつあることを示しているとも言えます。
国際ニュースとして見る神舟19号ミッション
宇宙開発は、安全保障や産業政策とも結びつく一方で、科学技術や人類の知識のフロンティアを広げる国際的な取り組みでもあります。中国宇宙ステーションでの神舟19号ミッションは、宇宙材料科学や生命科学、宇宙医学といった基礎研究を通じて、新しいデータや知見を蓄積する役割を担っています。
今後、神舟19号クルーによる2回目の船外活動の結果や、進行中の実験の成果がどのように公表され、どんな議論を呼ぶのか。日本を含むアジアの読者にとっても、宇宙をめぐる国際ニュースとして継続的にフォローしておきたいトピックと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com







