中国の韓正副主席、米次期副大統領ヴァンス氏と会談 中米関係の安定的発展を確認
中国の韓正国家副主席がワシントンで米次期副大統領J.D.ヴァンス氏と会談し、中米関係を「安定的で健全かつ持続可能な発展」へと導く姿勢を示しました。
ワシントンで何が話し合われたのか
2025年12月の米大統領就任式を前に、中国と米国のトップレベルの対話が動いています。現地時間7日(日)、ワシントンD.C.を訪れている韓正副主席が、ドナルド・トランプ次期大統領のランニングメイトであるJ.D.ヴァンス次期副大統領と会談しました。
韓氏は、8日(月)に予定されるトランプ次期大統領の就任式に、習近平国家主席の特別代表として出席するために訪米しており、今回の会談はその日程に合わせて行われたものです。
会談の冒頭で韓氏は、習近平国家主席からのトランプ氏への親書と祝意を伝えるとともに、ヴァンス氏の当選に祝意を表明しました。また、最近行われた習氏とトランプ氏の電話会談で、今後の中米関係の方向性について重要な共通認識が得られたと強調しました。
「安定・健全・持続可能」がキーワード
韓氏は、中国は米国とともに、両国関係を安定的で健全、かつ持続可能な形で発展させる用意があると述べました。その際のポイントとして、次の3つの原則を挙げています。
- 相互尊重:互いの主権や社会制度、核心的利益を尊重すること
- 平和共存:対立ではなく、対話と協調によって関係を管理していくこと
- ウィンウィンの協力:一方だけが利益を得るのではなく、双方にメリットがある協力関係を築くこと
韓氏は、中国と米国はいずれも「偉大な国」であり、中国人とアメリカ人はいずれも「偉大な人々」だと述べました。そのうえで、両国がそれぞれの発展目標と夢の実現を目指している今こそ、上記の原則に基づき協力を深めれば、互いの成功を後押しし、世界の平和と発展にも重要な貢献ができると強調しました。
経済・貿易をめぐるメッセージ
中米関係のなかでも、とりわけ注目されるのが経済・貿易分野です。韓氏は、両国の間には意見の相違や摩擦があることを認めつつも、共通の利益は非常に大きく、協力の潜在力も膨大だと指摘しました。
そのうえで、経済・貿易問題については、対立ではなく「対話」と「協議」を通じて解決を図るべきだとして、両国が意思疎通のチャンネルを強化するよう呼びかけました。
ヴァンス氏もまた、米国と中国にとって経済・貿易関係は極めて重要だと応じました。中国の国際的な影響力が高まるなか、今後数年にわたり「建設的で生産的な関係」を築き、国際・地域情勢に関する対話と協力を強化したいとの考えを示しました。
さらにヴァンス氏は、トランプ次期大統領と習近平国家主席が最近の電話会談で、二国間関係に関する重要なテーマについて良好な意見交換を行ったと評価し、その流れを具体的な協力へとつなげていく意欲を表明しました。
トランプ新政権と中米関係の行方
今回の会談は、トランプ新政権発足を目前に控えたタイミングで行われたことから、今後の中米関係を占ううえで象徴的な意味を持ちます。とくに次の点が注目されます。
- トップ同士の電話会談に続き、副首脳レベルでも「安定的な関係」を重視するメッセージが再確認されたこと
- 経済・貿易摩擦が続くなかでも、「対話と協議」での解決を最優先する姿勢が示されたこと
- 国際・地域問題での協力を通じて、世界の平和と安定に貢献する意向が双方から表明されたこと
中米関係は、気候変動、安全保障、技術、金融市場など、世界のあらゆる分野に影響を及ぼします。トランプ新政権の対中政策がどのような形で具体化し、中国側の呼びかける「相互尊重」「平和共存」「ウィンウィン協力」とどこまで重なるのかが、2026年以降の国際秩序を考えるうえで重要なポイントになりそうです。
今回の韓氏とヴァンス氏の会談は、その出発点として、中米双方が少なくとも「対話の扉を開いておく」意思を持っていることを内外に示したと言えます。今後の交渉や政策の具体的な中身を引き続き注視する必要があります。
Reference(s):
Chinese Vice President Han Zheng meets with U.S. VP-elect J.D. Vance
cgtn.com








