中国の李強首相、政府活動報告草案に向け専門家と意見交換
中国の李強首相が月曜日、政府活動報告の草案作成に向けて専門家や企業経営者らと意見交換するシンポジウムを主宰しました。2025年の中国経済運営や国際経済への影響をうかがわせる内容として注目されています。
政府活動報告とは何か
政府活動報告は、中国政府が一定期間の仕事を総括し、今後の経済運営や政策の方向性を示す重要な文書です。今回の草案は、来年の政府運営の指針となるため、中国国内だけでなく、世界の投資家や企業も関心を寄せています。
専門家・企業・各分野の声を幅広く聴取
李首相は、中国共産党中央委員会政治局常務委員も務めており、この日のシンポジウムでは、教育、科学、文化、医療、スポーツなど幅広い分野の専門家や起業家から意見を聞きました。
出席者たちは、昨年、中国がさまざまな分野で成果を上げたものの、その多くは容易ではない環境の中で勝ち取ったものだと評価しました。そのうえで、現在直面している開発上の課題にどう対応し、2025年の政府活動をどう支えていくかについて提案を行いました。
不確実性の中で「危機を機会に変える」
李首相は、中国の発展は依然として多くの困難や課題に直面していると指摘しました。特に、外部環境の不確実性と不安定性が増していることを念頭に、状況を正確に見極めることの重要性を強調しました。
そのうえで、「危機を機会に変える」発想を持ち、変化に柔軟に対応しながら新たな成長の可能性を引き出していくべきだと呼びかけました。
積極財政と「やや緩和的」な金融政策
政策運営について李首相は、より積極的な財政政策と、適度に緩和的な金融政策を採用する必要性を示しました。国内外の情勢を綿密にモニタリングし、必要に応じて政策手段を機動的に調整していく考えです。
また、中国が持つ制度、巨大な市場、産業基盤、人材といった総合的な強みを挙げ、長期的な経済成長の基調は変わらないし、今後も変わらないと強調しました。
改革深化・開放拡大・イノベーションで成長エンジンを転換
李首相はさらに、改革の一層の深化と開放拡大を進めるとともに、科学技術イノベーションを通じて「旧来型の成長から新たな成長エンジンへの転換」を図る必要性を訴えました。
あわせて、人々の暮らしの安全と質を守ることを重視し、民生の保障と向上に向けた取り組みを強めるよう指示しました。これには、雇用、医療、教育、社会保障など、生活に直結する分野の施策が含まれるとみられます。
現場からの政策提言に期待
李首相は、出席した専門家や企業経営者、各分野の代表に対し、自らの現場で力を尽くすと同時に、社会の実情や世論を積極的に伝え、より多くの政策提言を行うよう期待を示しました。
政府活動報告の草案は、すでに各政府部門にも回付されており、今後、さまざまな意見を踏まえて内容が練り上げられていく見通しです。
日本と世界への意味合い
今回のシンポジウムで示された、積極財政と緩和的な金融政策の組み合わせや、改革・開放と科学技術イノベーションの重視は、中国経済が当面も成長を下支えしていく方針をにじませています。
世界最大級の市場である中国の政策は、日本を含む周辺諸国の輸出や投資の動きにも影響します。2025年に向けた政府活動報告の最終版がどのようなメッセージを打ち出すのか、今後も注目が集まりそうです。
この記事のポイント
- 李強首相が政府活動報告草案を巡り、専門家や企業経営者らと意見交換するシンポジウムを主宰
- 外部環境の不確実性を認めつつ、「危機を機会に変える」姿勢を強調
- より積極的な財政政策と、適度に緩和的な金融政策を組み合わせる方針を示唆
- 改革深化、開放拡大、科学技術イノベーションを通じた成長エンジンの転換を重視
Reference(s):
Li Qiang chairs symposium to hear opinions on draft govt work report
cgtn.com








