中国共産党・王滬寧氏が宗教団体に春節あいさつ 中国式現代化への役割強調
中国の春節(旧正月)を前に、中国共産党の王滬寧(おう・こねい)氏が全国の宗教指導者や信者に向けて新年のあいさつを行い、宗教界に中国式現代化への貢献を呼びかけました。本記事では、この国際ニュースを日本語で整理しつつ、中国の宗教政策の方向性を読み解きます。
春節前のシンポジウムで全国の宗教団体と対話
木曜日に行われた会合には、全国レベルの宗教団体の指導者が参加しました。中国共産党中央政治局常務委員で、中国人民政治協商会議全国委員会主席でもある王滬寧氏は、この場で全国の宗教指導者と信者に向けて春節のあいさつを伝えました。
王氏は、春節という節目を前に、宗教界と国家との対話の場を設けることで、今後の一年に向けた方向性を共有する狙いがあることを示しました。
2024年の宗教団体の成果を評価
王氏はまず、2024年の一年間に宗教団体が挙げた成果を高く評価しました。具体的な取り組みの内容には触れられていませんが、宗教団体が社会に果たした役割や、国家の発展への貢献が強調されたとみられます。
そのうえで王氏は、今後に向けて次のような点を宗教界に求めました。
- 宗教を中国の歴史や文化、社会の現実に即した形で発展させること
- 宗教事務のガバナンス(統治・運営)を一層強化すること
- 積極的で健全な宗教関係を育み、中国式現代化に寄与すること
ここでいう中国式現代化とは、中国の国情に合わせた形で経済や社会を発展させていくという方針を指し、そのプロセスに宗教界も参加してほしいというメッセージが込められています。
「中国の国情に合った宗教」を強調
王氏は、宗教の発展を「中国の国情に合った形」で導いていく必要性を繰り返し強調しました。これは、宗教が中国の社会環境や文化、価値観と調和する方向を目指すべきだという考え方です。
その一環として、王氏は次の点を挙げています。
- 核心的社会主義価値観の普及を促進すること
- 中国文化を重視し、宗教活動の中でもその要素を生かしていくこと
- 宗教教義を、中国の国情により適合した形へと徐々に導いていくこと
宗教界に対し、国家が掲げる価値観や文化と歩調を合わせながら活動を行うことを求めていると言えます。
法に基づく宗教事務のガバナンスを強調
王氏はまた、宗教事務を法に基づいて運営することの重要性も強調しました。これは、宗教活動や宗教団体の運営を法律の枠組みの中で位置づけることで、予見可能性と安定性を高めようとする姿勢と考えられます。
同時に王氏は、宗教界内部の自律的な取り組みとして、次の三つを挙げました。
- 自己教育:宗教者や信者が、自らの教義や社会的役割について主体的に学ぶこと
- 自己管理:組織運営や活動の在り方を、自らの責任で適切に管理すること
- 自己規律:法令や規範を守り、節度ある活動を続ける姿勢を保つこと
こうした自律と、法に基づくガバナンスを組み合わせることで、宗教と社会との関係を安定的に保とうとする意図がうかがえます。
国際ニュースとして読む、中国の宗教政策の現在地
今回の春節前のメッセージは、中国における宗教政策の方向性を象徴的に示す動きと言えます。宗教界に対して、中国式現代化への貢献、核心的社会主義価値観の共有、そして法に基づく運営と自律を同時に求めている点が特徴的です。
日本を含む多くの国では、宗教と国家の関係の在り方は社会議論の対象となりやすいテーマです。中国の動きを国際ニュースとして追うことで、各国がどのように宗教と社会のバランスを取ろうとしているのかを考える手がかりにもなります。
読者が押さえておきたいポイント
- 春節前の会合で、中国指導部が宗教団体に直接メッセージを送った
- 2024年の宗教界の成果が評価され、中国式現代化への一層の貢献が求められている
- 宗教の中国的な発展、法に基づくガバナンス、自己教育・自己管理・自己規律がキーワードになっている
2025年12月現在も、中国では中国式現代化や価値観の共有をめぐる議論が続いています。その流れの中で、宗教界にどのような役割が期待されているのかを知ることは、東アジアや世界の動きを理解するうえで重要な視点の一つと言えるでしょう。
Reference(s):
Senior CPC official sends religious groups Spring Festival greetings
cgtn.com








