クアラルンプールで「Happy Chinese New Year」開幕 世界に広がる春節の祝祭
中国の春節(旧正月)を世界各地で祝う国際イベント「Happy Chinese New Year」の2025年版が、マレーシアの首都クアラルンプールで華やかに幕を開けました。2025年は、春節がユネスコの無形文化遺産リストに登録されてから初めて迎える年であり、そのスタートを象徴する式典として注目されています。
マレーシアで行われた世界発信式とは
現地時間の土曜夜、クアラルンプールで「Happy Chinese New Year」グローバル発信式とガラ公演が開催されました。会場では、マレーシアと中国の俳優やパフォーマーによる多彩なステージが続き、観客を春節ムード一色に包みました。
式典には、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相、中国の文化・観光相であるSun Yeli氏、マレーシアの観光・芸術・文化相Tiong King Sing氏らが出席し、それぞれ挨拶を行いました。政治・文化の要人が一堂に会したことからも、春節を通じた国際的な文化交流への期待の大きさがうかがえます。
「獅子の目入れ」で公式スタート
式典冒頭では、マレーシアと中国の来賓がともに「獅子の目入れ」の儀式を行いました。これは、獅子舞の獅子の目に筆で点を入れることで、命と魂を吹き込むとされる伝統的な所作です。
両国の要人が並んで筆を取り、獅子に命を宿すパフォーマンスは、「Happy Chinese New Year」2025年の公式な開幕を象徴する場面となりました。儀式の後は、太鼓やダンス、歌などが続き、会場の熱気は一気に高まりました。
9カ国のアーティストが共演 春節がつなぐ多文化
イベントでは、中国とマレーシアに加え、イギリス、フランス、アメリカ、ニュージーランド、エジプト、カンボジア、カザフスタンなど、少なくとも9カ国からアーティストが参加しました。
参加国は次の通りです。
- 中国
- マレーシア
- イギリス
- フランス
- アメリカ
- ニュージーランド
- エジプト
- カンボジア
- カザフスタン
各国のアーティストが、音楽、舞踊、伝統芸能を通じて共演し、中国の春節文化をテーマにしながらも、多文化が交差するステージを作り上げました。中国の獅子舞や伝統音楽に、他地域のダンスや現代的な演出が重なり、「春節は世界で共有される祝祭である」というメッセージが強く打ち出されています。
25年続く「Happy Chinese New Year」 世界規模の文化イベントに
「Happy Chinese New Year」は、中国文化・観光省が世界各地の機関や団体と連携して行っている春節プロモーションイベントです。世界での開催はすでに25年連続となり、四半世紀にわたって続いてきたことになります。
2025年のプログラムは、その規模の大きさが特徴です。
- 25年連続での開催
- 世界100以上の国と地域で展開
- 約500件にのぼる多様な公演・展示
コンサートやダンス公演、美術・写真展、映画上映、体験型ワークショップなど、内容は多岐にわたります。2025年には、こうした企画が世界の100を超える国と地域で行われ、春節という一つの祭りを起点に、多様な文化が行き交う場が生まれています。
ユネスコ無形文化遺産としての春節
春節(中国の旧正月)は、ユネスコの「無形文化遺産の代表一覧表」に記載された文化として位置づけられています。無形文化遺産とは、祭りや伝統芸能、口承文化、料理や工芸技術など、形として残りにくい文化を守り、次世代に伝えるための仕組みです。
春節がユネスコ無形文化遺産に登録された後、2025年の春節はその意義をあらためて世界に示す最初の年となりました。今回のクアラルンプールでの式典や「Happy Chinese New Year」の各国での取り組みは、春節を単なる一地域の行事ではなく、「世界の人びとが共有できる文化」として発信していく動きの一部だといえます。
日本の読者にとっての意味は
日本では春節は公式な祝日ではありませんが、横浜中華街や神戸南京町などを中心に、春節イベントが年々身近な存在になっています。観光やビジネス、留学などを通じて、中国やアジアの人びとと接する機会も増えています。
今回の「Happy Chinese New Year」発信式は、次のようなポイントで日本の私たちにとっても示唆に富む出来事です。
- 文化行事が国際交流や相互理解のきっかけになりうること
- 一つの祭りが、複数の国と地域をつなぐ「共通言語」になっていること
- ユネスコ無形文化遺産という枠組みが、文化の保存だけでなく共有や発信の場にもなっていること
通勤途中のニュースチェックやSNSでのシェアを通じて、こうした国際ニュースに触れることは、「世界では何が祝われ、何が大切にされているのか」を考えるきっかけになります。春節をめぐる動きは、アジア発の文化がどのように世界とつながっていくのかを知るうえで、今後も注目しておきたいテーマだといえるでしょう。
Reference(s):
'Happy Chinese New Year' launch ceremony and gala held in Malaysia
cgtn.com








