春節を照らす魚灯籠 浙江省・象山県の伝統をCGTNが取材 video poster
春節を照らす魚灯籠とは
2025年の春節シーズン、国際ニュースを発信する中国のメディアCGTNの企画「Legacy Trails Spring Festival Edition: Fish lanterns」が、中国東部・浙江省象山県を訪れました。番組では、春節の祝い方を象徴する文化遺産として受け継がれてきた魚灯籠に焦点を当てています。
舞台は浙江省・象山県の沿岸の町、石浦
取材班が向かったのは、中国東部の浙江省象山県にある沿岸の町・石浦です。古くから漁業で栄えてきたこの町では、春節の時期になると魚をかたどった灯籠が通りや家々を彩り、地域の象徴的な景色になります。
CGTNの企画は、こうした魚灯籠が、地元の人々にとってどのような意味を持ち、どのように暮らしと結びついてきたのかを丁寧に追いかけています。国際ニュースとして、中国の地方に根づく文化を世界に伝える試みでもあります。
職人・Bao Jiqinさんが見せる制作の現場
石浦で魚灯籠づくりを続けているのが、地元の職人Bao Jiqin(バオ・ジーチン)さんです。CGTNのカメラの前で、Baoさんは魚灯籠がどのように作られていくのか、一つ一つの工程を実演しながら紹介しました。
竹や木で魚の骨格を組み、その上に紙や布を張り、色鮮やかな模様を描いていく――そうした手仕事の積み重ねによって、立体的な魚の形をした灯籠が生まれます。光を灯すと、海を泳ぐ魚のように柔らかく揺らぎ、見る人の目を引きつけます。
魚灯籠に込められた漁師たちの願い
企画の中でBaoさんは、魚灯籠が古くから地元の漁師たちにとって特別な意味を持ってきたことを語っています。魚灯籠には、豊かな漁獲や安全な航海、家族が無事に再会できるようにという願いが込められてきました。
春節は、一年の区切りであり、新しいスタートを祈るときでもあります。海に生きる人々にとって、魚灯籠の明かりは、その一年が穏やかで実り多いものになるよう願う「祈りの象徴」として代々受け継がれてきたといえます。
「Legacy Trails」が映し出す生きた文化遺産
Legacy Trailsというタイトルが示すように、この企画は文化遺産や伝統をたどるシリーズです。魚灯籠の取材を通じて浮かび上がるのは、単なる観光資源としてではなく、地域の暮らしと結びついた「生きた遺産」としての姿です。
照明器具や装飾が大量生産される時代であっても、手作業で作られる魚灯籠には、作り手の時間と技術、そしてコミュニティの記憶が刻まれています。番組は、そうした目に見えない価値を国際ニュースとして可視化しようとしています。
日本の読者への小さな問い
日本にも、提灯やねぶた、灯籠流しなど、光を通じて願いや祈りを表現する文化が各地にあります。中国東部・象山県の魚灯籠の物語は、遠い地域の話でありながら、自分たちの身近な祭りや行事を振り返るきっかけにもなりそうです。
- 自分の町には、どんな「光の伝統」があるのか
- それは今、どのように受け継がれているのか
- 次の世代に渡すために、どんな関わり方ができるのか
2025年の年の瀬に改めて、春節の魚灯籠の物語をたどることは、アジアの隣国の文化を知ると同時に、私たち自身の足元の文化を見つめ直すヒントにもなります。
Reference(s):
cgtn.com








