中国の春節、各地の風習をめぐる旅――色鮮やかな饅頭と龍灯の夜 video poster
年末が近づき、中国の旧正月「春節」への関心が少しずつ高まりつつあります。中国各地では、毎年この時期になると、地域ごとに少しずつ違う祝い方や風習が街を彩ります。
国際ニュースチャンネルCGTNの記者・Lyne Linさんは、色鮮やかな蒸し饅頭、活気あふれる市場、迫力ある龍灯パレードなど、春節を象徴する風景を中国各地で取材しています。本記事では、その取材で切り取られた場面を手がかりに、春節の代表的な習慣を日本語で分かりやすく整理します。
春節とはなにか――一年で最もにぎやかな時間
春節は、中国で広く祝われる旧暦の新年です。家族が集まり、縁起を担いだ料理を囲みながら、新しい一年の健康や豊作、商売繁盛を願います。日本の正月と同じく、ふだん離れて暮らす家族が里帰りする大きな節目です。
ただし、祝い方は地域によってさまざまです。Lyne Linさんの取材が紹介するのは、そんな「地域ごとの春節らしさ」がよく表れた風景です。
色とりどりの蒸し饅頭に込められた願い
まず目を引くのが、春節のために用意される色鮮やかな蒸し饅頭です。赤、黄色、緑などの生地で花や動物、魚などの形をかたどり、まるで工芸品のように飾られます。
こうした蒸し饅頭には、家族の無病息災や豊作、子どもの成長といった願いが込められます。食べるだけでなく、親族や近所に配って「福」を分かち合う役割もあります。Lyne Linさんは、家族総出で饅頭をこね、成形し、蒸し上がりを笑顔で囲む家庭の様子を伝えています。
春節前のにぎやかな市場――年貨を買いそろえる
春節前の街で欠かせないのが、活気あふれる市場です。多くの地域では、春節に向けた特別な市場が開かれ、人びとは「年貨」と呼ばれる正月用品を買いそろえます。
市場には、次のような品々が並びます。
- 餃子や饅頭、干し肉など、正月用の食材
- 赤い紙に吉祥の言葉を書いた飾りや春聯(しゅんれん)
- 子ども向けのおもちゃや新しい服
- 夜のイベント用の提灯や飾り灯籠
人びとが値段交渉を楽しみながら買い物をする様子や、屋台から漂う料理の香り、スピーカーから流れる音楽など、市場は春節前の高揚感が凝縮された場所です。Lyne Linさんのリポートは、この「準備の時間」こそが春節のワクワク感を生み出していることを映し出しています。
夜空を照らす龍灯パレード
夜になると、春節の盛り上がりはクライマックスを迎えます。とくに印象的なのが、龍をかたどった灯籠を掲げて街を練り歩く龍灯のパレードです。
長い龍の形をした灯籠が、太鼓や銅鑼のリズムに合わせてうねるように動き、観客の歓声がそれに呼応します。子どもたちは目を輝かせ、大人たちはスマートフォンでその瞬間を撮影し、家族や友人と共有します。
龍灯は、災いを払い、地域に光と繁栄をもたらす象徴とされています。Lyne Linさんの取材映像からは、地域の人びとが誇りを持ってこの伝統を受け継ぎ、次の世代に伝えようとしている姿が見えてきます。
日本から春節を味わう視点
日本に暮らす私たちも、中国の春節を身近に感じる機会が増えています。中華街や華人コミュニティのある地域では、春節に合わせて灯籠や飾りで街を彩り、イベントを行うところもあります。
また、国際ニュースやドキュメンタリーを通して、中国各地の春節の様子をオンラインで見ることもできます。CGTNのLyne Linさんのような現地リポーターによる取材は、文字だけでは伝わりにくい、音や温度感まで感じさせてくれます。
色鮮やかな蒸し饅頭、にぎやかな市場、龍灯のパレード――これらは単なる「観光イベント」ではなく、人びとの生活と記憶、そして次の一年への希望が重なり合った風景です。年が改まりつつある今、隣国の祝祭を知ることは、日常のニュースを少し違う目線で眺めるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
Learn more about the customs of Spring Festival all across China
cgtn.com








