春節の海南で欠かせない3つの文化要素:お菓子、春聯、花
2025年も終わりに近づき、アジア各地では来年の春節(旧正月)を意識した準備が少しずつ始まっています。中国南部の熱帯の島である海南省では、その春節を象徴する3つの文化要素があります。それが、新年のお菓子(New Year snacks)、赤い対句の飾りである春聯(しゅんれん)、そして色鮮やかな花です。
南国・海南省ならではの春節風景
海南省は、中国南部に位置する熱帯の島の省です。冬でも温暖な気候のもとで迎える春節は、同じ中国でも北方とは違った雰囲気があります。街や市場には、新年のお菓子、真っ赤な春聯、色とりどりの花が並び、南国らしい明るさに包まれます。
この3つの要素は、単なる飾りや食べ物ではなく、海南の人びとが春節に込める願いや価値観を映し出す文化として受け継がれています。
1. 新年のお菓子(New Year snacks):家族と分かち合う甘さ
まず欠かせないのが、新年のお菓子やスナックです。春節前になると、多くの家庭でお菓子を買いそろえたり、手づくりの一品を用意したりします。これらのNew Year snacksは、親族や友人をもてなすための大切なおもてなしでもあります。
甘いお菓子は、新しい一年が甘く穏やかなものになるようにという願いを表します。また、来客にお菓子を勧めることは、相手とのつながりを大切にする気持ちの表れでもあります。海南省では、温暖な気候をいかした農産物も活用され、地域ならではの味が春節のテーブルを彩ります。
2. 春聯(カップルズ):言葉で込める新年の願い
2つ目の文化要素は、英語でcoupletsと表現される春聯です。春聯は、赤い紙に縁起の良い言葉や詩の一節を書き、家の出入口の両側と上部に貼る飾りです。赤は災いを遠ざけ、幸運を呼び込む色とされ、新年の象徴的な色でもあります。
春聯には、健康、商売繁盛、家族の平和など、新年へのさまざまな願いが込められます。海南省でも、春節前には市場や街角で春聯を並べる店が増え、人びとが自分の家にふさわしい言葉を選びます。
言葉によって一年のスタートを整えるというこの習慣は、文字文化を重んじてきた中国社会ならではのものです。玄関に貼られた春聯は、訪れる人にもその家の願いや雰囲気を静かに伝えます。
3. 花:南国の色彩で迎える新年
3つ目は、春節の重要な文化要素としての花です。海南省は熱帯の島であるため、冬でも多くの花が咲き、街の花市場には鮮やかな花々や観葉植物が並びます。春節前になると、人びとは鉢植えや切り花を買い求め、家の中や玄関を華やかに飾ります。
花は、新しい命の芽吹きや成長、繁栄の象徴とされています。緑の植物は一年を通じた安定や豊かさを、色の濃い花は活力や喜びを表すとされ、家の雰囲気を明るくし、新しい年を前向きに迎えるための大切な存在です。
3つの要素がつくる「海南の春節文化」
新年のお菓子、春聯、花という3つの要素を並べてみると、その役割の違いが浮かび上がります。
- お菓子:家族や友人と「分かち合う」ための味覚の文化
- 春聯:言葉で願いを表す「メッセージ」の文化
- 花:空間を彩り、新年の気分を高める「視覚」の文化
味覚と言葉、そして視覚。それぞれが違う方向から新年への期待と祈りを支え、南国・海南の春節らしい空気を形づくっています。
日本から眺める海南の春節
日本にいると、春節というと観光地の提灯やイベントのイメージが先に浮かぶかもしれません。しかし、海南省のような地域の日常に目を向けると、家庭のテーブルに並ぶお菓子、玄関の春聯、部屋を飾る花といった、ごく身近なところに春節文化の核心があることが見えてきます。
もし今後、春節の時期に海南省を訪れる機会があれば、街の市場で人びとがどんなお菓子を選び、どんな春聯の言葉に目を留め、どのような花を持ち帰っているのか、少し意識して眺めてみると、ニュースでは伝わりにくい日常の姿が立ち上がってくるでしょう。
新年のお菓子、春聯、花。3つの文化要素を手がかりに、南国の島・海南省の春節を思い浮かべてみることは、私たち自身の年末年始の過ごし方を振り返るきっかけにもなりそうです。皆さんなら、どの要素に一番心をひかれますか。
Reference(s):
cgtn.com








