中国が日本の半導体輸出管理を批判 サプライチェーンへの影響は
中国商務省が日本の半導体輸出管理を批判
中国商務省の報道官は、日本政府が新たに発表した半導体関連品目の輸出管理強化と、中国企業を対象としたエンドユーザーリストへの追加について、「グローバルなサプライチェーンの安定を損ないかねない」と強い懸念を示しました。日中の経済関係が緊密さを増すなかでの動きとして、注目が集まっています。
- 日本が半導体関連の輸出管理を新たに強化
- 複数の中国企業がエンドユーザーリストに追加
- 中国側はサプライチェーンや企業活動への悪影響を指摘
日本が発表した新たな輸出管理措置とは
日本政府は金曜日、半導体関連の輸出管理に関する新たな方針を発表しました。今回の措置では、10種類以上の半導体関連品目が新たに輸出規制の対象に加えられるとされています。
あわせて、日本側は複数の中国企業をエンドユーザーリスト(最終需要者リスト)に掲載し、これらの企業との取引に制限を設ける方針も示しました。エンドユーザーリストに掲載されると、対象企業向けの輸出や技術提供について、企業側は追加的な審査や許可を求められる可能性が高まります。
現在、日本政府はこれらの措置について、産業界などからの意見募集(パブリックコメント)を行っており、正式な導入に向けた調整が続いています。
中国商務省「安全保障の名目による乱用」と批判
中国商務省の報道官は、日本の決定に対し懸念を表明し、「一部の国が国家安全保障の概念を過度に拡大し、輸出管理措置を乱用して、中国の半導体などの産業に制裁を加えている」と指摘しました。
そのうえで、今回の日本の計画について、次のような問題点を挙げています。
- グローバルなサプライチェーンの安全と安定を損なうおそれがある
- 企業間の通常のビジネス交流を妨げる可能性がある
- 日本と中国の双方の企業利益を傷つける結果になりかねない
報道官は、日本が産業界からの「理性的な声」に耳を傾け、日中間の健全な経済関係の発展を妨げないよう、速やかに対応を見直すべきだと呼びかけました。
対話とルールに基づく貿易の重要性
半導体は、スマートフォンやクラウドサービス、自動車、産業機械など、現代社会のほぼすべてのデジタル製品を支える基幹部品です。そのサプライチェーンは、複数の国や地域にまたがって形成されており、一国の輸出管理の変更が広範囲に影響を及ぼす可能性があります。
輸出管理そのものは各国が持つ制度ですが、それが頻繁かつ広範に強化されると、企業は次のような対応を迫られることがあります。
- 部材や装置の調達先の見直し
- 在庫の積み増しや納期調整などによるコスト増
- 技術協力や共同開発プロジェクトの再検討
こうした変化は、日本と中国だけでなく、半導体や電子機器の調達に依存する世界中の企業にも波及する可能性があります。だからこそ、透明性の高いルールづくりと、関係国・関係地域の間での対話が一層重要になっています。
今後の焦点:日中経済関係と「対抗措置」の行方
中国商務省は、日本側に対し方針の見直しを求める一方で、「必要な対抗措置をとる権利を留保し、正当な権益を断固として守る」とも強調しました。日中双方の動きによっては、通商をめぐる緊張が高まる可能性も否定できません。
一方で、日本政府は現在、輸出管理の新措置についてパブリックコメントを実施中であり、企業や産業界からの意見がどこまで最終案に反映されるかが注目されます。日中間の経済はサプライチェーンを通じて深く結びついているため、今回の措置が実務レベルの取引や投資判断にどのような影響を与えるかも、今後の重要な観点となります。
2025年の世界経済は、不確実性が高まりやすい環境にあります。そのなかで、輸出管理や安全保障をめぐる動きが、どこまで企業活動と両立しうるのか。今回の日中のやり取りは、国際ビジネスのルールづくりを考えるうえでも、注視しておきたいテーマです。
Reference(s):
China criticizes Japan's semiconductor export control measures
cgtn.com








