スピードスケートのハン・メイ 高木美帆と挑むハルビン・アジア冬季大会 video poster
中国のスピードスケーター、ハン・メイ選手が、中国東北部・黒竜江省ハルビンで開催が予定されている第9回アジア冬季競技大会に向けて意気込みを語りました。二度の五輪出場と四大陸選手権銀メダルの実績を持つ26歳は、キャリアやライバルであり友人でもある日本の高木美帆選手への思い、そして次の冬季五輪への視線を、CGTNの番組で率直に明かしています。
ハルビンの氷上へ、26歳の覚悟
ハン・メイ選手は、ハルビンで行われる第9回アジア冬季競技大会で再びアジアのトップスケーターたちと競い合うことを楽しみにしています。二度のオリンピック出場経験に加え、四大陸選手権で銀メダルも獲得している彼女にとって、ハルビンは自身の成長を示す大きな舞台です。
今回紹介する内容は、CGTNのスポーツ番組「Sports Scene」でのインタビューに基づき、ハン選手の発言を日本語で整理したものです。競技成績だけでなく、メンタル面や国際的な友情にも焦点を当てることで、アスリートの「人間らしさ」がより立体的に見えてきます。
10歳で専門合宿へ 代表の常連になるまで
1998年生まれのハン・メイ選手は、幼いころからスケートの才能を示し、10歳で専門のトレーニングキャンプに参加しました。その後、着実に力を伸ばし、2015年からは中国ナショナルチームの常連メンバーとして、国際大会でも経験を積んできました。
- 1998年生まれのスピードスケーター
- 10歳でプロのトレーニングキャンプに参加
- 2015年以降、中国代表チームの一員として活躍
この「早くから競技一本」というキャリアは、アジアのトップ選手に共通するパターンでもありますが、ハン選手はそこに安住せず、常に新しい挑戦を求めてきました。
国際チーム加入で見えた新しい景色
ハン選手は、昨シーズンから新しい国際チームに加わったことが大きな転機になったと振り返ります。新たな環境でのトレーニングは、競技へのモチベーションを改めて引き上げてくれたといいます。
インタビューの中で、ハン選手は次のように語りました。まず、国際チームに参加したことが大きな刺激になり、そこでの経験が自分を前に進ませてくれたこと。そして、自分でも「表彰台に立つ」という難しい目標は達成できないのではないかと思っていたが、実現してみると今でも信じられない気持ちだと明かしています。
実績のある選手であっても、目標達成を「まだ信じられない」と表現するところに、トップアスリートの繊細さと、常に自分を問い直し続ける姿勢がうかがえます。
ライバルであり親友 高木美帆という存在
ハン・メイ選手にとって、日本の高木美帆選手は長年のライバルであり、同時に大切な友人でもあります。二人は国際大会で幾度も競い合ってきましたが、その関係性は「敵か味方か」という単純な二分法では語れません。
ハン選手は、高木選手について「手の届かない存在に思えるけれど、気が付くと隣に現れて助けてくれたり、アドバイスをくれたり、一緒に話してくれる人」と表現します。リンクの上でもリンクの外でも、経験を共有し合える存在であり、その姿勢から学ぶことが多いとも語りました。
さらに、高木選手を「とても自律的で、道徳的にも優れたトップアスリート」と称え、スピードスケートへの強いこだわりを持つ、プロフェッショナルな選手だと評価しています。テレビ越しの印象とは異なり、同じ部屋で過ごしたり、長い時間を共にすると、リンク上の厳しい表情とは違う親しみやすさが見えてくるとも明かしました。
印象的なのは、ハン選手が「本当に自分のことを良き友人であり良きライバルだと思ってくれている」と感じている点です。国やチームを超えて築かれる信頼関係は、アジアのスポーツシーンにおける一つの象徴でもあり、日本のファンにとっても注目したいポイントです。
アジア冬季競技大会で目指すのは「全種目で金」
ハルビンでの第9回アジア冬季競技大会について、ハン選手は目標をはっきりと口にしています。「出場するすべての種目で金メダルを取りたい」。非常に高いハードルですが、それをあえて言葉にすることで、自分自身へのプレッシャーと動機づけにしているようです。
ハン選手は、日々の取り組みについても具体的に語っています。
- 日々の練習を丁寧に積み上げること
- レースや練習の経験をこまめに振り返り、言語化してまとめること
- 技術や体力だけでなく、「心理戦」を意識したレース運びを磨くこと
インタビュー当時、ハン選手は「もう26歳になってしまい、それが少し怖い」と率直な本音も口にしました。競技人生の中で、身体的なピークは過ぎつつあると感じている一方で、心理面やレース運びの成熟はむしろこれからだと考えています。だからこそ、「より成熟したレースをすること」がアジア冬季競技大会に向けたキーワードになっているのです。
ミラノ・コルティナの冬季五輪を見据えて
ハン・メイ選手が見つめているのは、アジア冬季競技大会だけではありません。イタリアのミラノとコルティナ・ダンペッツォで開催が予定されている冬季オリンピックに出場し、そこで再び世界のトップと争うことも大きな目標だと語っています。
アジア冬季競技大会での経験は、五輪本番に向けた重要なステップになるはずです。アジアの強豪たちとの対戦は、レースの組み立て方や心理面のコントロールを試す格好の機会であり、ハン選手が強調した「心理戦」の実践の場ともいえます。
ハン・メイ対高木美帆 アジアの氷上で注目の対決
日本の読者にとって、ハン・メイ選手の存在は、高木美帆選手とのライバル関係を通してより身近に感じられるかもしれません。アジア冬季競技大会や今後の国際大会では、両選手の対決が大きな見どころとなるでしょう。
タイムや順位といった数字に注目するのはもちろんですが、スタート前の表情、レース後に交わされる言葉、レースを終えたあとの態度などからも、二人の信頼関係やアスリートとしての成熟が伝わってきます。日中のトップ選手同士が、お互いを尊敬し合いながら切磋琢磨する姿は、国や地域を超えたスポーツの価値を映し出しています。
読者への問いかけ 「心理戦」は私たちの日常にも
インタビューで印象的だったのは、ハン選手が「26歳になってからは心理戦を意識している」と語った部分です。これはスポーツだけの話ではなく、ビジネスや学業、日々の人間関係にも通じる考え方かもしれません。
- 結果だけでなく、プロセスや日々の習慣をどう設計するか
- 自分の感情や不安とどう付き合うか
- ライバルを敵ではなく、自分を成長させてくれる存在と見られるか
ハン・メイ選手と高木美帆選手の関係性、そしてハン選手が語った「心理戦」や「成熟したレース」というキーワードは、スポーツファンだけでなく、多くの人の日常にもヒントを与えてくれます。アジア冬季競技大会や今後の国際大会を観るとき、タイムや順位だけでなく、選手たちの背景や心の動きにも少し思いを巡らせてみると、新しい見え方が広がるかもしれません。
Reference(s):
Talk Sports: Speed skater Han Mei gears up for Asian Winter Games
cgtn.com








