国際ニュース:中国、米国の追加関税に強く反発 WTO提訴と対抗措置を表明
2025年12月上旬、米トランプ政権が中国からの輸入品に対し新たに10%の追加関税を課すと発表したことに対し、中国商務省は強い不満と断固たる反対を表明し、世界貿易機関(WTO)への提訴と対抗措置の方針を明らかにしました。米中の通商摩擦が再び緊張を強める中で、今回の動きは国際経済や市場にどのような影響を与えるのでしょうか。
何が起きたのか:米国が10%の追加関税を発表
中国側の説明によると、米国のドナルド・トランプ大統領は週末、対中輸入品に一律10%の追加関税を課すための大統領令に署名しました。対象となるのは中国から米国に輸入される幅広い品目であり、中国にとっては新たな負担増となる措置です。
この発表を受け、中国商務省は声明を出し、米国側の決定を「強く不満であり、断固として反対する」と表明しました。中国側は、この措置を「誤った行動」と位置づけています。
中国商務省が示した三つのメッセージ
今回の声明で、中国商務省は主に次の三点を打ち出しています。
- 10%の追加関税に対する強い不満と断固たる反対
- 世界貿易機関(WTO)への提訴と、それに合わせた「相応の対抗措置」を実施する方針
- 米国に対し「やり方を正す」よう求めつつ、米中両国が「歩み寄り、半ばで落ち合う」ことへの期待を表明
つまり、中国は強い姿勢で権益を守る構えを示しながらも、対話と妥協の余地は残している、と読むことができます。
WTO提訴と「対抗措置」とは何を意味するのか
中国が明らかにしたWTOへの提訴は、米国の追加関税が国際ルールに反していると主張する手続きです。WTOでは、加盟国同士の通商紛争についてパネル(小委員会)で審理し、判断を示す仕組みがあります。
一方、「相応の対抗措置」と表現されている具体的な中身は、今回の声明では明かされていません。ただ、過去の米中摩擦の局面では、輸入関税の引き上げや特定分野での制限措置など、さまざまな対応が取られてきました。今回も、米国の措置に見合う形で何らかの追加策を検討しているとみられます。
米中関係と国際経済への影響
米国と中国は、世界の二大経済として、貿易や投資、サプライチェーン(供給網)を通じて深く結びついています。そのため、追加関税は両国だけでなく、第三国の企業や消費者にも影響が広がる可能性があります。
例えば、
- 企業にとっては、部品や製品のコスト上昇
- 消費者にとっては、輸入品やそれを使った製品の値上がり
- 投資家にとっては、市場の不透明感やボラティリティ(価格変動)の高まり
といった形で波及することが考えられます。特にアジアの供給網に組み込まれている日本企業にとっても、米中間での関税引き上げは事業戦略の見直しを迫る要因になり得ます。
中国が強調する「歩み寄り」とは
注目すべき点は、中国商務省が米国に対して「やり方を正す」よう求めつつも、米中双方が「半ばで落ち合う」ことを望むとコメントしている点です。
これは、対抗措置を辞さない強い姿勢と同時に、話し合いによる解決に余地を残すメッセージでもあります。世界経済への影響を最小限に抑えるためにも、緊張のエスカレーションではなく、交渉による出口を探る必要性を示唆しているとも言えます。
これからの注目ポイント
今回の10%追加関税と中国の対抗措置方針をめぐっては、今後次のような点が焦点になりそうです。
- 中国がWTOに正式提訴するタイミングと、その内容
- 中国が発動する具体的な対抗措置の中身と規模
- 米中両国が追加の協議や交渉に踏み出すかどうか
- 金融市場や為替、市場心理への影響
国際ニュースとしての米中関係は、日本やアジアの経済にも少なからず影響を与えます。スマートフォンでニュースを追う私たち一人ひとりにとっても、今回の追加関税と中国の対応が、自分の働く業界や生活コストにどのようにつながるのかを意識しておくことが大切になってきます。
米中が対立一辺倒ではなく、建設的な対話と妥協の道を見いだせるのか。今後の動きを丁寧に追っていきたい局面です。
Reference(s):
China strongly opposes U.S. additional tariff and vows countermeasures
cgtn.com








