中国とキルギスが社会保障協定 経済・人の往来を後押し
中国とキルギスが新たな社会保障協定に署名し、年金保険の二重負担を減らしながら、両国の経済・人材交流を後押しする枠組みづくりが進んでいます。
中国とキルギスが社会保障協定に署名
中国とキルギスは今週、北京で二国間の社会保障協定に署名しました。中国側は人力資源・社会保障部のWang Xiaoping(ワン・シャオピン)部長、キルギス側は社会基金のBaktiyar Aliyev(バクティヤル・アリエフ)理事長が署名に臨みました。
中国人力資源・社会保障部の担当者は、この協定が両国の経済・貿易分野での往来や、人材の行き来を促進する狙いがあると説明しています。
協定のポイント:年金保険の二重負担を回避
今回の社会保障協定は、とくに企業と労働者の年金保険の負担を軽くする点が特徴です。主な内容は次の通りです。
- キルギスで働く中国企業の従業員は、現地の基本年金保険料の納付が免除されます。
- キルギス企業とその従業員は、中国で中国企業と同じ社会保障上の取り扱いを受けられるようになります。
- 協定は、中国とキルギスの双方が国内で必要な法的手続きを完了した後に発効します。
これにより、同じ所得に対して中国とキルギスの両方で年金保険料を支払う二重払いのリスクが減り、企業にとってはコスト削減、労働者にとっては制度の分かりやすさというメリットが期待されています。
背景:広がる中国の社会保障協定ネットワーク
中国は2001年以降、キルギスを含め、複数の国と二国間の社会保障協定を結んできました。これまでに協定を締結した相手国には、ドイツ、韓国、デンマーク、フィンランド、カナダ、スイス、オランダ、フランス、スペイン、ルクセンブルク、日本、セルビアが含まれます。
こうした協定は、国境を越えて働く人が増えるなかで、
- 年金保険料の二重負担を避ける
- 社会保障の加入期間を通算しやすくする
- 企業の海外展開を後押しする
といった役割を果たしてきました。今回のキルギスとの合意も、その流れの中に位置づけられます。
キルギスに進出する中国企業と労働者への影響
中国の担当者によると、現在キルギスにはおよそ70の中国系企業が進出しており、そこで働く中国人従業員は約3,000人に上るとされています。今回の協定は、こうした企業と労働者に直接影響する内容です。
想定される効果としては、例えば次のような点が挙げられます。
- 社会保険コストの見通しが立てやすくなり、企業の経営計画や投資判断がしやすくなる。
- 海外勤務者にとって、将来の年金受給や社会保障の扱いがより明確になり、キャリア設計を行いやすくなる。
- 社会保障面の不確実性が減ることで、今後のビジネスや人材の往来を拡大しやすい環境が整う。
今後の手続きと注目ポイント
協定は、両国がそれぞれの国内で必要な法的手続きを終えた段階で正式に発効します。具体的な発効時期はこれからですが、企業や駐在員など実務に関わる人々にとっては、発効のタイミングと運用ルールが重要な関心事となりそうです。
中国とキルギスの社会保障協定は、中央アジアと中国の経済圏のつながりが強まる中で、実務面を支えるインフラの一つといえます。今後、同様の枠組みが他の国や地域にも広がっていくのかどうかも、注目しておきたいポイントです。
Reference(s):
China-Kyrgyzstan social security agreement to boost bilateral exchange
cgtn.com








