IOCバッハ会長がCMGをミラノ2026公式映像制作チームに認定 国際ニュース解説
ミラノ2026に向けて、CMGが公式制作チームに認定
国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長が、ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックに向けて、China Media Group(CMG)の国際放送信号制作チームに「制作認定(プロダクション・アクレディテーション)」を授与しました。中国東北部の黒竜江省ハルビンで開かれる第9回アジア冬季競技大会の開会式前に行われたもので、アジアの放送機関がオリンピック中継の中枢で果たす役割が一段と強まった形です。
ハルビンで何が起きたのか
今回の国際ニュースのポイントは、IOCトップがCMGのチームを正式に、ミラノ・コルティナ2026大会の国際映像制作を担う存在として認めたことです。授与は、第9回アジア冬季競技大会の開会式が行われる前の金曜日に、ハルビンで実施されました。
- 授与したのはIOCのトーマス・バッハ会長
- 場所は中国東北部・黒竜江省ハルビン
- 対象はミラノ・コルティナ2026冬季五輪の国際放送信号制作チーム
バッハ会長は、CMGが世界の放送局やメディアに対して提供してきた高品質なサービスを高く評価し、オリンピック放送の発展に対する貢献をたたえました。
CMGへの評価と、これまでの大型大会
バッハ会長はスピーチの中で、CMGがオリンピック放送の世界で「リーディング・プレーヤー」として存在感を高めてきたことに言及しました。CMGはこれまでも、IOCと協力して主要な大会の放送に関わってきました。
バッハ会長が挙げた主な大会は次の通りです。
- 東京2020オリンピック
- 北京2022冬季オリンピック
- パリ2024オリンピック
こうした流れの延長線上に、ミラノ・コルティナ2026に向けた今回の「制作認定」が位置づけられます。過去の大会で築かれた信頼が、次の冬季大会にもつながったと見ることができます。
「国際放送信号制作」とは何を意味するのか
今回CMGが担うのは、各国のテレビ局や配信プラットフォームが受け取る「国際映像」の制作です。ここでいう国際放送信号とは、競技の公式映像と音声をまとめた基礎素材で、世界中の視聴者が共通して見る土台になります。
簡単に言うと、
- 競技会場のカメラワーク
- リプレーやスロー映像
- 観客席や選手の表情などのカット
- 実況・解説を載せる前のクリーンな音声
といった要素を含む、「世界共通のオリンピック映像」を作る役割です。各国の放送局は、この国際映像に自国の実況や解説、テロップを重ねて放送しています。
AI・3D音響・8Kで変わるオリンピック視聴体験
バッハ会長が特に期待を示したのが、CMGによる最新技術の活用です。今後のオリンピック中継では、次のような技術が組み合わさることが見込まれています。
- 人工知能(AI)による映像制作の高度化
- 没入型の3Dオーディオ(立体音響)
- 8K超高精細映像による迫力ある画質
AIを使うことで、試合のハイライトを自動で抽出したり、複数のカメラ映像の中から最適なカットを選んだりと、従来よりもスピーディーで多様な演出が可能になります。
また、3Dオーディオは、観客の歓声やリンク上の音、コーチの声などを立体的に再現し、まるで会場にいるかのような臨場感を生み出す技術です。8K映像と組み合わせることで、細かな表情や氷上の動きまで鮮明に伝えられると期待されています。
世界の視聴者とプラットフォームへのインパクト
国際ニュースとして今回の動きを見ると、オリンピックの「見られ方」にも影響が出てきそうです。放送や配信の現場では、次のような変化が進む可能性があります。
- テレビだけでなく、スマートフォンやタブレット向けに最適化された映像制作
- マルチアングル視聴や、競技ごとの短尺クリップ配信の増加
- SNSとの連携を前提にしたハイライト編集
特にデジタルネイティブ層にとっては、「長時間中継をただ流し見る」のではなく、SNSや動画アプリ上で、見たいシーンをピンポイントに楽しむスタイルが広がる可能性があります。CMGが担う国際映像は、こうした多様な視聴体験の基礎となる素材にもなります。
なぜ今、このニュースが重要なのか
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピックが近づく中で、誰が「世界共通のオリンピック映像」を作るのかは、国際ニュースとしても重要なテーマです。バッハ会長によるCMGへの制作認定は、
- アジアのメディアが世界のスポーツ報道で果たす役割の拡大
- オリンピック放送の現場で進むAI・8Kといった新技術の本格活用
- 視聴者の体験をどうアップデートしていくかという課題
といった複数の論点が交差するニュースでもあります。
読者が考えてみたい3つの視点
最後に、この国際ニュースを踏まえて、読者のみなさんが日常の会話やSNSで共有しやすい「問い」を3つ挙げてみます。
- AIが編集したハイライトと、人間の感覚で選んだ名場面、私たちはどちらにより強い感動を覚えるのか
- 8Kや3Dオーディオといった高精細・高臨場の技術は、スポーツ観戦の「当たり前」をどこまで変えるのか
- オリンピックを通じて、アジア発の映像やストーリーテリングが世界のスポーツ観をどう更新していくのか
ミラノ・コルティナ2026に向けて、オリンピックを「どう見るか」という視点から、これからのスポーツとメディアの関係を少し先取りして考えてみるタイミングかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








