中国、一帯一路離脱を巡りパナマに厳正な申し入れ 米国圧力に懸念も
パナマが中国との一帯一路(BRI)協力覚書の更新を見送る方針を示したことを受け、中国外交部はパナマ大使を呼び出し、厳正な申し入れ(ソレムン・レプレゼンテーション)を行いました。本記事では、この国際ニュースのポイントと、その背景にあるメッセージを整理します。
一帯一路協力覚書の「非更新」を巡る動き
中国外交部によると、趙志遠外務次官補は金曜日、駐中国パナマ大使のミゲル・ウンベルト・レカロ・バルセナス氏を呼び出し、パナマ側が中国との一帯一路協力に関する覚書の更新を行わないと決定したことに対し、厳正な申し入れを行いました。
パナマは最近、この覚書を終了すると発表しており、中国側はこれに対して「深い遺憾」を表明しています。
中国が強調した三つの論点
今回の申し入れの中で、中国側は主に次の三点を強調しました。
- 一帯一路の枠組みの下で、中国とパナマの実務協力が急速に進展し、さまざまな分野で「具体的な成果」を上げてきたこと
- 協力の成果がパナマとその人々にも「目に見える利益」をもたらしてきたと評価していること
- こうした協力から後退し、一帯一路の流れに逆行する動きは、「パナマの重要な利益」に合致しないという認識であること
一帯一路で進んだ実務協力
趙次官補は、一帯一路の枠組みの下、中国とパナマの間で実務的な協力が急速に拡大し、多様な分野で成果を上げてきたと述べました。中国側は、その成果がパナマの発展やパナマの人々の生活に具体的な恩恵をもたらしてきたと強調しています。
「150超の国が参加」と国際的な広がり
趙次官補はまた、一帯一路には150を超える国々が積極的に参加しており、その成果はパナマを含む多くの国と地域の人々に利益をもたらしていると指摘しました。そのうえで、一帯一路から距離を置こうとする動きは、中国とパナマだけでなく、広く国際社会の期待にも反するとの見方を示しています。
主権尊重と「外部からの圧力」への懸念
中国側は、パナマの主権と領土の一体性を尊重しているとしたうえで、国の大小にかかわらず平等であるべきだと強調しました。また、約束を守ることの重要性を改めて訴えています。
一方で趙次官補は、米国が圧力や威嚇によって中国・パナマ関係を損ない、一帯一路協力をおとしめようとしていると強く批判しました。中国側は、中国とパナマの関係や一帯一路の協力は第三国を対象としたものではなく、いかなる第三国によっても妨げられるべきではないとの立場です。
中国は、パナマが「外部からの干渉」を排除し、二国間関係の全体像と両国の人々の長期的利益を踏まえて「正しい決定」を行うことへの期待も示しました。
パナマ側は「関係を重視」と表明
レカロ大使は、中国との関係を重視していると述べ、中国側の申し入れの内容を速やかに自国政府に報告すると応じました。今後、中国側のメッセージを受けてパナマ側がどのような説明や対応を示すのかが注目されています。
国際ニュースとして読み解くポイント
今回の中国とパナマのやり取りは、一つの二国間関係を超えて、現在の国際環境の特徴も映し出しています。
- 一帯一路に参加する国が多い中で、個々の国がどのように協力のあり方を見直し、選択していくのか
- 大国間の対立や圧力の中で、世界各地の国々がどのように自国の利益と対外関係のバランスを取ろうとするのか
- 主権尊重や約束の履行といった原則が、具体的な外交交渉の場でどのように位置づけられるのか
中国側は、一帯一路協力がパナマに利益をもたらしてきたと強調しつつ、米国の関与に明確な懸念を示しました。一方のパナマが、こうしたメッセージを踏まえてどのような判断を下すのかは、今後の大きな焦点となります。
読者としては、「一帯一路の是非」という賛否の二元論だけでなく、各国がどのような条件と期待の下で協力に参加し、あるいは距離を取ろうとしているのかに目を向けることが、国際ニュースを理解するうえでの手がかりになりそうです。
Reference(s):
China lodges solemn representation over Panama's withdrawal from BRI
cgtn.com








