中国の有人宇宙計画:神舟20号・21号クルー決定と2025年打ち上げ
中国の神舟20号・21号の有人宇宙ミッションでクルーが正式に決まり、2025年の中国宇宙開発はさらに動きが加速しそうです。本記事では、発表されている内容と宇宙ステーション運用への意味をコンパクトに整理します。
神舟20号・21号のクルーが決定
国際宇宙航行連盟(International Astronautical Federation)宇宙輸送委員会の副主席である楊宇光(Yang Yuguang)氏は、神舟20号と神舟21号の有人ミッションについて、2025年に打ち上げが予定されている両ミッションの宇宙飛行士クルーがすでに確定したと明らかにしました。
楊氏によると、主クルーとバックアップクルーのいずれも選抜が完了しており、現在は全員が本番を見据えた集中的で高強度の訓練に臨んでいます。ただし、具体的なメンバーの名前は現時点では公表されていません。
わかっている計画のポイント
今回明らかになっている神舟20号・21号計画のポイントを整理すると、次のようになります。
- 神舟20号・21号はいずれも、2025年に打ち上げ予定の有人宇宙ミッションである
- 両ミッションとも、主クルーとバックアップクルーがすでに確定している
- 全クルーメンバーが、厳格で高強度の訓練を実施中である
- 各ミッションの滞在期間は約6カ月の軌道上任務とされている
- 滞在中には、幅広い科学実験と船外活動(宇宙服を着て船外に出る作業)が行われる
6カ月の長期滞在で何が行われるのか
神舟20号・21号のクルーは、それぞれ約6カ月にわたり中国の宇宙ステーションに滞在する計画です。楊氏は、クルーが軌道上で多様な科学実験を行うと説明しています。
実験の詳細は公表されていませんが、長期滞在型のミッションでは一般的に、宇宙環境が人間の身体に与える影響の調査や、新素材・新技術の検証、地球観測など、複数分野の研究が並行して進められます。
また、これまでのミッションと同様に、船外活動も予定されています。船外活動は、宇宙ステーションの設備点検や新しい装置の取り付けなど、ステーション運用を維持・強化するうえで欠かせない作業です。
天舟9号と新型貨物船「青舟」も投入
2025年には、有人ミッションを支える無人貨物船の打ち上げも計画されています。楊氏は、中国の宇宙ステーション運用を支援する天舟9号貨物船の打ち上げが予定されていることを明らかにしました。
さらに、宇宙ファンにとって注目となりそうなのが、新型の補給船である「青舟」貨物船の初打ち上げです。楊氏によると、青舟は緊急時の補給や、小型・軽量貨物の迅速な輸送を担うことが想定されています。
大型の貨物船と、機動性の高い新型貨物船の両方を運用できる体制が整えば、宇宙ステーションの運用はより柔軟で安定したものになります。2025年の打ち上げ計画は、その体制づくりに向けた一歩と見ることができます。
2025年、中国の宇宙開発はどこへ向かうのか
神舟20号・21号の連続した有人飛行に加え、天舟9号と青舟貨物船の投入が予定されていることから、2025年は中国の宇宙ステーション運用にとって重要な節目の年になりそうです。
クルーの詳細はまだ公表されていないものの、すでに選抜が完了し、高強度の訓練が進んでいるという事実は、計画が着実に前進していることを示しています。長期滞在ミッションと補給船の組み合わせによって、宇宙ステーションを継続的に使いこなす段階に入ろうとしているとも言えるでしょう。
アジア発の宇宙開発が今後の国際宇宙協力や宇宙ビジネスの構図にどのような影響を与えるのか。2025年の神舟20号・21号ミッションは、その流れを読み解くうえでも注目度の高いトピックとなりそうです。
Reference(s):
China finalizes crew list for Shenzhou-20, Shenzhou-21 space missions
cgtn.com








