中国とイスラエル外相がガザ情勢を協議 ミュンヘン安全保障会議で
中国の王毅外相とイスラエルのギデオン・サール外相が、第61回ミュンヘン安全保障会議の場でガザ情勢について意見を交わし、中国側はガザの人道危機の終結と二国家解決の必要性を強調しました。
ミュンヘン安全保障会議の傍らで意見交換
第61回ミュンヘン安全保障会議の土曜日、その会合の傍らで中国の王毅外相とイスラエルのギデオン・サール外相が会談し、ガザ情勢をめぐって意見を交換しました。
王毅氏は、中国共産党(CPC)中央政治局のメンバーも務めています。今回の会談では、パレスチナ問題とガザの状況に対する中国の立場が、あらためて明確な形で示されました。
王毅外相が示した三つのメッセージ
会談で王毅外相が強調したポイントは、大きく次の三つです。
- パレスチナ問題は中東問題の核心にあること
- 暴力に暴力で応じることは、新たな悪循環を生むだけだという警告
- ガザで続く人道的な惨事を、できるだけ早く終わらせなければならないという訴え
王毅氏は、暴力の連鎖を断ち切るには、軍事行動ではなく政治的・外交的な解決が必要だという考え方を示した形です。また、ガザで苦しむ人々への人道支援と、住民の保護を最優先にすべきだという視点もにじみます。
停戦の実行と「包括的かつ永続的な停戦」へ
王毅外相は、すでに取り決められた停戦の枠組みが「効果的に履行される」ことへの期待を表明しました。そのうえで、現在の枠組みにとどまらず、「包括的で持続的な停戦」を実現する必要があると述べました。
ここで言う「包括的」とは、単なる一時的な戦闘休止ではなく、再び大規模な衝突が起きないような政治的・安全保障上の仕組みを含む停戦を指すと受け止められます。王毅氏の発言は、ガザ情勢をめぐる即時の緊張緩和と、中長期的な安定をどのように両立させるかという課題を映し出しています。
根本的な解決策としての「二国家解決」
王毅外相は、中東問題、とくにパレスチナをめぐる対立の「根本的な出口」は、パレスチナとイスラエルがそれぞれ国家として共存する「二国家解決」の実現にあると強調しました。
王毅氏によれば、この二国家解決が実現すれば、
- パレスチナとイスラエルの平和的共存
- アラブの人々とユダヤの人々の友好的な交流
につながるとしています。つまり、停戦の実現だけでなく、その先にある長期的な共生のビジョンが重要だというメッセージです。
中国が掲げる「公正」と「建設的役割」
王毅外相は、中国がパレスチナ問題の「包括的かつ徹底的な解決」に向けて、「公正を貫き、建設的な役割を果たす用意がある」と述べました。
ここで言う「公正」とは、当事者のどちらか一方に偏るのではなく、地域全体の安定と人々の安全を重視する姿勢を示す表現です。「建設的な役割」は、対話の促進や交渉の支援など、紛争の緩和に向けた関与を念頭に置いた言葉といえます。
中国は、パレスチナ問題やガザ情勢に対して、国際社会の一員として責任ある立場から関与していく姿勢をあらためて示した形です。
なぜこの動きが重要なのか
今回の中イス外相会談は、次の点で注目されます。
- ガザの人道状況をめぐり、中国が明確なメッセージを発したこと
- ただちの停戦だけでなく、二国家解決という長期的な政治目標を強調したこと
- 中東和平に向けて、中国が今後も外交的に関与し続ける姿勢を示したこと
ガザ情勢とパレスチナ問題は、中東だけでなく世界全体の安定にも影響するテーマです。今回の会談は、その一つのピースとして、中国とイスラエルがどのように対話を続けていくのかを考えるうえで、意味を持つ動きだと言えます。
読者への問いかけ
停戦の実行、人道危機の緩和、そして二国家解決という長期的なビジョン──これらをどう組み合わせれば、現地の人々の安全と尊厳を守ることができるのか。国際ニュースを日本語で追う私たちにとっても、考え続けるべきテーマです。
ガザ情勢やパレスチナ問題について、どのような情報に注目し、どのような視点からニュースを読み解くのか。今回の中イス外相会談は、その問いを静かに投げかけています。
Reference(s):
cgtn.com








