中国とアルゼンチン、関係「新たな段階へ」 王毅外相がミュンヘンで表明
国際ニュースとして注目される中国とアルゼンチンの関係をめぐり、中国の王毅外相がミュンヘンで「二国間関係を新たな段階へと押し上げる用意がある」と表明しました。ラテンアメリカとの協力や主権問題での相互支持など、今後の国際関係を読むうえで見逃せない動きです。
ミュンヘンで中国・アルゼンチン外相が会談
今年、ドイツ・ミュンヘンで開かれたミュンヘン安全保障会議の期間中、中国の王毅外相はアルゼンチンのヘラルド・ウェルテイン外相と会談しました。会談は会議の日程に合わせた金曜日に行われ、両国関係の今後について意見が交わされました。
「対等で互恵的」な協力関係を再確認
王毅外相は、中国とアルゼンチンの人びとが長年にわたって友好関係を築いてきたと強調し、両国の協力は「対等で互恵的」だと述べました。
そのうえで、中国はアルゼンチンとともに次のような取り組みを進めていく用意があるとしました。
- 両国首脳がこれまでに達成した共通認識(コンセンサス)の着実な実行
- 首脳級を含む高いレベルでの往来や対話の強化
- さまざまな分野での交流と実務協力の拡大
- 互いの「核心的利益」や主要な関心事項を尊重し合うこと
- 二国間関係の政治的な基盤を一層固めること
こうした方針を通じて、二国間関係を新たな水準へ引き上げ、両国の人びとにより大きな利益をもたらしたい考えです。
ラテンアメリカとの連携と「多国間主義」をアピール
王毅外相はまた、中国は「いかなる勢力圏も追求せず、地政学的な競争にも関与しない」と述べ、国際社会における立場をあらためて明確にしました。そのうえで、中国は国際問題で多国間主義を堅持していると強調しました。
その文脈で、中国はアルゼンチンやラテンアメリカ諸国と協力し、次のような原則を守っていく意向を示しました。
- 国際法の原則をしっかりと擁護すること
- 国際関係をめぐる基本的な規範を尊重し維持すること
王毅外相は、設立から10年を迎えた中国・ラテンアメリカ・カリブ海諸国共同体(CELAC)フォーラムが、中国とラテンアメリカ諸国の協力を力強く後押しし、各国の人びとに具体的な利益をもたらしてきたと評価しました。
マルビナス諸島と一つの中国原則 主権問題での相互支持
会談では、主権や領土に関わる重要な争点についても意見が交わされました。
ウェルテイン外相は、アルゼンチンが主張するマルビナス諸島(フォークランド諸島)の主権をめぐり、中国がアルゼンチンを支持していることに謝意を示しました。
その一方で、アルゼンチン側は「一つの中国」原則を堅持する立場をあらためて表明し、中国の信頼できる安定した協力パートナーとなる意思を示しました。
さらにウェルテイン外相は、二国間関係の強化を土台に、ラテンアメリカと中国の関係発展を後押しするうえでも積極的な役割を果たしたいと述べました。
今回の動きから読み取れること
今回のミュンヘンでの会談からは、次のようなポイントが見えてきます。
- 中国とアルゼンチンが、二国間関係を「新たな段階」へ引き上げる明確な意欲を示したこと
- ラテンアメリカ地域全体との協力を視野に入れつつ、多国間主義や国際法の尊重を打ち出していること
- マルビナス諸島問題と一つの中国原則という、双方にとって重要な主権問題で相互に支持を確認したこと
中国とアルゼンチンの関係強化は、ラテンアメリカと中国の関係、さらには国際秩序をめぐる議論にも影響を与える可能性があります。今後、両国がどのような具体的な協力プロジェクトや外交イニシアチブを打ち出していくのか、引き続き注目されます。
Reference(s):
FM Wang Yi says China ready to push ties with Argentina to new level
cgtn.com








