中国とブラジルが協力深化へ 王毅外相、ミュンヘンで連携強化を確認
中国の王毅外相が、ブラジルとの協力を一段と深める方針を示しました。国際ニュースとして注目される中国・ブラジル関係の動きと、その背景にあるグローバルサウスや国連重視の姿勢を、日本語で整理します。
ミュンヘン安全保障会議での中ブラ会談とは
王毅外相は、中国共産党中央政治局委員も務めています。今年開催されたミュンヘン安全保障会議の場で、ブラジル大統領の特別顧問であるセルソ・アモリン氏と会談しました。
会談では、次のような点が確認されたとされています。
- 中国とブラジルの協力を各分野でさらに前進させる
- 首脳同士が合意した内容を着実に実行する
- 国連を中心とした国際秩序と多国間主義を重視する
- グローバルサウス諸国の正当な権利・利益を守る
両国は、単なる二国間関係にとどまらず、より広い国際社会における役割を意識していることがうかがえます。
習近平国家主席のブラジル訪問が持つ意味
王毅外相は、昨年に行われた習近平国家主席のブラジル訪問を「歴史的」と評価しました。この訪問では、ルラ大統領との間で、中国とブラジルによる「共有された未来を持つ共同体」を築くという一連の重要な合意が交わされています。
特に注目されるのは、中国が掲げる一帯一路構想と、ブラジル側の開発戦略との連携です。王毅外相は、この連携が両国協力に強い推進力を与えていると強調しました。インフラ、エネルギー、産業などの分野で、長期的な協力が想定されます。
グローバルサウスと真の多国間主義
王毅外相は、中国とブラジルを「主要な大国」であり、グローバルサウスを代表する重要な存在と位置づけました。世界情勢が不安定さを増す中で、両国は戦略的な落ち着きを保ち、世界の平和、安定、発展に貢献してきたとしています。
今回の会談で中国側は、次のような姿勢を改めて示しました。
- 真の多国間主義を実践する
- 国連の「中核的役割」を尊重・維持する
- グローバルサウス諸国の正当な権利や利益を守る
多国間主義とは、多くの国が対等な立場で協議し、合意を重ねながら国際問題を解決していく考え方です。中国とブラジルは、この枠組みの中で自らの存在感を高めようとしているように見えます。
BRICSとラテンアメリカでの連携強化
両者は、BRICSの枠組みの中での協力を一層深めることでも一致しました。BRICSは、中国、ブラジルなど新興国を中心とする協力の場で、グローバルサウスの声を国際社会に届ける役割も意識されてきました。
今回の会談では、BRICSだけでなく、中国とラテンアメリカ諸国との協力も強化していく方針が確認されました。ブラジルはラテンアメリカを代表する国の一つであり、中国との連携は同地域全体の経済や外交の動きにも影響を与える可能性があります。
ウクライナ危機と「Friends of Peace」プラットフォーム
ウクライナ危機についても、中国とブラジルは共通の立場を強調しました。両者は「Friends of Peace」と呼ばれるプラットフォームの取り組みを評価し、政治的な解決を促すために建設的な役割を果たし続ける意思を示しました。
軍事的な手段ではなく、対話と外交を通じた解決を重視する姿勢は、多くのグローバルサウスの国々と重なる部分があります。中国とブラジルがこうした枠組みでどこまで影響力を発揮できるかは、今後の注目点です。
日本の読者にとってのポイント
今回の中国・ブラジルの動きは、日本から見ると次のような論点を投げかけています。
- グローバルサウスの連携が、国際秩序や経済ルールにどう影響していくのか
- 国連や多国間枠組みの中で、新興国の存在感がどのように高まっていくのか
- ウクライナ危機を含む安全保障問題で、対話を重視するアプローチがどの程度実効性を持ちうるのか
日々のニュースの中で、中国やブラジルはそれぞれ別々に語られがちです。しかし、両国がどのように連携し、どのような世界像を描こうとしているのかを把握することは、これからの国際ニュースを読み解く上で重要な視点になりそうです。
中国とブラジルが掲げる「共有された未来を持つ共同体」というキーワードは、今後のグローバルサウス外交を象徴する言葉の一つとして、引き続き追いかける価値があるテーマだと言えるでしょう。
Reference(s):
cgtn.com








