中国とチェコ外相が関係改善に向け協議 核心的利益尊重を確認
中国とチェコの外相がミュンヘン安全保障会議の場で会談し、中国は一つの中国原則など自国の核心的利益への尊重を前提に、互恵的な協力関係を強化する用意があると伝えました。
ミュンヘンで中国・チェコ外相が会談
ミュンヘン安全保障会議に合わせて行われた会談には、中国の王毅国務委員兼外相(中国共産党中央政治局委員)と、チェコのヤン・リパフスキー外相が出席しました。両国の関係が冷え込む中での対話として注目されています。
王毅外相は、チェコは中華人民共和国と早い段階で外交関係を樹立した国の一つであり、両国の人々はこれまで良好な関係を維持してきたと評価しました。一方で、近年は二国間関係が低迷しているとし、中国としては望まない状況だと述べました。
中国側のメッセージ:核心的利益と一つの中国原則
王毅外相は、中国が独立自主の平和外交を進めており、相互尊重と互恵協力に基づいて、あらゆる国との関係を発展させる方針だと説明しました。そのうえで、中国とチェコの間には、国家利益の根本的な衝突や地政学的な対立は存在しないと指摘しました。
そのうえで、両国関係を改善し、さらに発展させることは、両国の人々の共通の願いであり、双方の根本的利益にも合致すると強調しました。
ただし、信頼回復には前提条件があるとも述べています。王毅外相は、チェコ側が自らの姿勢を省みて、中国に対する見方を正し、実際の行動を通じて信頼を取り戻す必要があると指摘しました。
特に、中国の核心的利益を尊重することが重要であり、その中でも一つの中国原則を守り、中国・チェコ関係の政治的な土台をしっかりと維持することが鍵だとしました。こうした土台の上であれば、中国はチェコとさまざまな分野で互恵的な協力を強化する用意があるとしています。
チェコ側の立場:一つの中国政策と対話継続の重視
リパフスキー外相は、両国が外交関係樹立から75年という節目を迎えたことに触れました。また、2016年に習近平国家主席がチェコを訪問した際、両国が戦略的パートナーシップを築き、互恵協力の方向性を明確にしたと振り返りました。
さらに、世界的に貿易摩擦が懸念される中で、チェコと中国、そして欧州連合(EU)と中国の間で、対話と協力を維持することが非常に重要だと強調しました。
チェコ政府は一つの中国政策を堅持しており、台湾独立を支持しない立場だと改めて表明しました。そのうえで、中国と良好で安定した政治関係を発展させ、二国間協力をより良い成果につなげたいと述べました。
中国・EU関係とウクライナ危機も議題に
今回の会談では、中国とEUの関係や、ウクライナ危機などの国際情勢についても意見交換が行われました。詳細は明らかにされていませんが、安全保障と経済が複雑に絡み合う中で、双方が対話のチャンネルを維持しようとしていることがうかがえます。
今回の会談で見えた3つのポイント
- 中国は、一つの中国原則を含む核心的利益の尊重を、チェコとの協力強化の前提として明確に位置づけた。
- チェコは、一つの中国政策と台湾独立を支持しない立場を再確認し、対話継続の意思を示した。
- 中国・チェコの二国間関係だけでなく、中国・EU関係やウクライナ危機といった広い文脈の中で協議が行われた。
これから何が焦点になるのか
中国側は、チェコがどのような具体的行動を通じて信頼を再構築するのかを注視するとみられます。一方で、チェコにとっても、中国との経済協力と、EUの一員としての立場とのバランスをどう取るかが課題になります。
貿易、投資、安全保障など多くの課題が重なる今、対話の場を確保し続けられるかどうかは、中国・チェコ双方だけでなく、中国と欧州の関係全体にも影響を与えます。今回の会談が、対立ではなく協調を模索する流れにつながるのか、今後の動きが注目されます。
Reference(s):
China expects to enhance cooperation with Czech Republic: FM
cgtn.com








