中国、米国の対中投資規制を批判 自国の権益守る姿勢を強調
米国が中国との「双方向投資」に新たな制限を設けたことに対し、中国外交部が強く反発し、「最終的には米国自身の経済的利益と国際的信頼を損なう」と警告しました。国際投資と貿易のルールを巡る米中の溝が、あらためて浮き彫りになっています。
米国の新投資メモに中国が抗議
今週月曜日の定例記者会見で、中国外交部の Lin Jian 報道官は、米国が前週金曜日に公表した対中投資に関する覚書についてコメントしました。覚書は、中国との双方向の投資をさらに制限する内容で、中国を安全保障上の「外国の敵対者」と位置付け、複数の差別的な措置を導入するものだと説明しました。
Lin 報道官は、この措置について「強い遺憾と断固たる反対」を表明し、中国側が米国側に対して厳正な抗議を申し入れたことを明らかにしました。
中国側の懸念: 米国自身のビジネス環境にも打撃
Lin 報道官は、米国による対中投資規制が、中国企業だけでなく米国のビジネス環境そのものを損なうと指摘しました。
- 米国での中国投資に対する審査を厳格化することで、中国企業の対米投資への信頼を大きく揺るがす
- 一方で、米企業による中国への投資に制限を加えることは、米企業の自主的な経営判断に人工的に干渉し、両国間の投資の流れをゆがめる
その上で、こうした動きは最終的に米国の経済的利益と国際的な信用を傷つけると警鐘を鳴らしました。
経済・貿易問題の政治化と武器化をめぐる批判
中国は米国に対し、国際的な投資・貿易ルールを守り、市場経済の原則を尊重するよう求めています。Lin 報道官は、米国が経済・貿易問題を政治的な思惑で扱い、政治化し、さらに武器化していると批判しました。
また、中国の正当な発展の権利を損なう行為をやめるよう呼びかけ、中国は自国の正当な権益を断固として守るために、必要なあらゆる措置を取ると強調しました。ここでいう権益には、企業の海外活動や技術発展の余地などが含まれるとみられます。
造船産業への制限と WTO ルールをめぐる対立
米国は、中国の造船産業など一部セクターに対しても新たな制限措置を導入しています。これについて Lin 報道官は、米国が国内政治上の思惑から 301条調査メカニズム(Section 301 investigation mechanism)を乱用し、世界貿易機関(WTO)のルールに深刻に違反していると指摘しました。
このような一方的な措置は、多国間の貿易体制をさらに損なうものだとして、中国は強い不満と断固たる反対を表明しています。中国側は、米国に対し、事実と多国間ルールを尊重し、直ちに誤った行動をやめるよう求めるとともに、自国の権益を守るための必要な措置を取る方針を改めて示しました。
日本の読者にとっての意味
米国と中国の投資・貿易をめぐる動きは、日本やアジアの企業・投資家にも間接的な影響を与えます。
- 米中間の投資規制が強まると、サプライチェーンの再編やコスト増につながる可能性がある
- WTO など多国間枠組みの機能が弱まると、中小企業を含む多くのプレーヤーにとって、ルールの予見可能性が低下する
- 政治要因による規制が増えることで、長期投資の判断が難しくなる
特に、グローバルにビジネスを展開する日本企業や、米中双方の市場を意識する投資家にとって、今回のような政策の動きは今後の戦略を考えるうえで無視できない要素となります。
これからの注目ポイント
今後は、米国側の規制の具体化と、それに対する中国側の必要な措置がどのような形で現れるのかが焦点となります。また、企業や市場関係者がこうした動きをどの程度織り込むのかも重要です。
米中双方の発表や交渉の行方を丁寧に追いながら、自分たちのビジネスや生活にどのような影響が及びうるのかを考えていくことが求められています。
Reference(s):
China rebukes U.S. over new investment curbs, vows to defend interests
cgtn.com








