中国・貴州のトン族ピパ歌が観光をけん引 無形文化遺産が支える村の今
中国・貴州省の万寨村で、トン族の伝統音楽「ピパ歌」が観光の呼び水になっています。2006年に国家級無形文化遺産に登録されたこの歌が、今、地域の観光と暮らしをつなぐ役割を果たしています。
トン族のピパ歌とは
ピパ歌は、4本の弦を持つ中国のリュート「ピパ」の伴奏に合わせて歌われる、トン族の伝統的な民俗音楽です。世代を超えて受け継がれてきた歌は、人々の暮らしの中で親しまれてきました。
2006年には、ピパ歌が国家級の無形文化遺産に登録されました。文化としての価値が認められた一方で、現在はその歌声が観光客を引きつけ、地域経済にも貢献する存在になっています。
貴州省・万寨村で観光の柱に
貴州省榕江県の万寨村には、トン族のピパ歌を楽しむために、長い距離を移動して訪れる観光客がやって来ます。目的は、伝統的な民俗音楽を現地で体験することです。
村では、4本の弦を持つピパの伴奏に合わせて歌うピパ歌の公演が行われます。観光客は、そのリズムと旋律に耳を傾けながら、トン族の文化に触れます。
歌が伝える暮らしと感情
ピパ歌の公演は、率直で力強い感情表現が大きな特徴です。歌い手の声はまっすぐに響き、村での暮らしの喜びや悩みなど、人々の思いをそのまま伝えているように感じられます。
歌詞には、地域の日常の出来事が生き生きと描かれます。言葉が分からない人にとっても、声の抑揚やリズムから感情の起伏が伝わるような歌い方で、印象に残る体験となるでしょう。
無形文化遺産と観光がつながる意味
ピパ歌のような無形文化遺産が観光と結びつくことは、地域にとって次のような意味を持ち得ます。
- 伝統芸能を支える収入源が生まれる
- 若い世代が歌や演奏を学ぶ動機になる
- 訪れた人が地域の歴史や暮らしを知るきっかけになる
こうした効果が、文化の継承と地域の発展の両立につながる可能性があります。一方で、観光向けの演出と本来の姿とのバランスをどう取るかという課題も、今後意識されていくでしょう。
貴州省・万寨村のピパ歌は、日常の中で育まれてきた歌が、新しい形で地域を支える例の一つです。国際ニュースとして見ると、観光と文化の関係を改めて考えるヒントを与えてくれます。
Reference(s):
Pipa songs of Dong people help drive village tourism in Guizhou
cgtn.com








