中国・常州の紅梅公園に「祝福の木」 ランタンが春夜を彩る
中国江蘇省常州市の紅梅公園で、立方体のランタンを枝いっぱいに飾った「祝福の木」が冷たい春の夜をやさしく照らしています。公園の主通り沿いに連なる光の並木は、近くにそびえる天寧寺の塔(Tianning Pagoda)を背景に、温かく印象的な風景を生み出しています。
江蘇省常州・紅梅公園に広がる祝福の光
常州市中心部にある紅梅公園では、立方体のランタンが房のように連なり、公園の主な通り沿いに「祝福の木」と呼べる光の並木をつくっています。ランタンには祝いの言葉やメッセージが添えられていて、夜の園内を歩く人の頭上で、色とりどりの光とともに揺れているとされています。
その向こうには、常州のランドマークとして知られる天寧寺の塔がそびえ、暗い空を背景にランタンの光と塔のシルエットが重なります。静かな春の夜気の中で、公園の一角が小さな祝祭空間のように浮かび上がっている様子が思い浮かびます。
ランタンと祝福がつくる風景
中国各地では、光を使って祝いや願いを表現する文化が根づいています。ランタンは、ただの照明ではなく、家庭の平安や未来への希望など、さまざまな思いを託す象徴として親しまれてきました。
紅梅公園の「祝福の木」も、そうした文脈の中にある光の演出といえそうです。
- 立方体のランタンが枝にいくつも吊り下げられ、木全体が光のオブジェのように見えること
- ランタンに添えられた祝いの言葉が、一本の並木道を「祝福の回廊」のように変えていること
- 歴史ある天寧寺の塔と組み合わさることで、現代的な光と伝統的な建築が同じフレームに収まっていること
こうした要素が重なり合うことで、訪れた人は単なる夜景以上の、物語性のある風景として受け止めるかもしれません。
冷たい春の夜をあたためる公共空間
春とはいえ、夜の公園は冷え込むことも少なくありません。そのなかで、暖色系のランタンが頭上から足元までふんわりと照らす光景は、物理的な明るさだけでなく、心理的な温かさも与えてくれそうです。
近年、世界各地の都市で、夜の公共空間を光でデザインする試みが増えています。単に明るくするだけでなく、人がゆっくり歩きたくなる、立ち止まって眺めたくなるような光の使い方が求められているからです。
紅梅公園の「祝福の木」も、公園という身近な場所に、日常と非日常のあいだのような時間をつくり出していると見ることができます。仕事帰りや学校帰りにふらりと立ち寄り、光を眺めて一息つく──そんな夜の過ごし方を後押ししているのかもしれません。
日本から眺める常州の春の夜
日本からこの風景を想像してみると、中国の大都市のニュースや経済動向とは少し違う、生活の近さを感じられる一枚として心に残ります。夜の公園でランタンを楽しむという行為は、イルミネーションやライトアップを楽しむ日本の冬の風景ともどこか重なります。
国際ニュースというと、どうしても政治や安全保障、大規模なイベントに意識が向きがちです。しかし、こうした一つの公園のささやかな光景からも、地域の暮らしや価値観、公共空間の使い方に関するヒントを読み取ることができます。
常州の紅梅公園に並ぶ「祝福の木」は、離れた場所に暮らす私たちにとっても、「日常の中にどんな光をともしたいか」を静かに問いかけているように見えてきます。
Reference(s):
'Blessing trees' adorned with lanterns light up a Changzhou park
cgtn.com








