国際ニュース:中国本土の高齢者ケアは在宅重視へ、北京の三層ネットワーク video poster
中国本土ではいま、高齢者ケアが「最低限の暮らしを守る仕組み」から、「安心して、質の高い生活を送るためのサービス」へと大きく変わりつつあります。国際ニュースとしても注目されるこの動きは、自宅で暮らし続けたい高齢者をどう支えるかという、各国共通の課題と深く結びついています。
「安全網」から「質の高いサービス」へ
かつての高齢者ケアは、主に生活に困らないよう最低限を保障する「セーフティネット」の役割が中心でした。現在の中国本土では、そこから一歩進んで、生活の質や心の充実まで視野に入れた仕組みづくりが進められています。
特徴的なのは、医療と健康ケアを組み合わせたサービスが重視されている点です。健康面のサポートと日々の暮らしを支えるケアを一体的に提供することで、高齢者がより安心して生活できる環境づくりが進められています。
多くの高齢者が望む「自宅での暮らし」をどう支えるか
多くの中国本土の高齢者は、介護施設に移るよりも、自分の家で暮らし続けることを望んでいます。そのため、国全体としては、高齢者が住み慣れた地域で必要な支援を受けられるようにすることが重要なテーマになっています。
こうした背景から、中国本土ではコミュニティ単位で高齢者を支える体制づくりが続いています。関連するサービスを地域の身近な場所で受けられるようにすることが重視されており、自宅にいながら必要な支援につながりやすくすることがねらいです。
北京で進む「三層構造」の高齢者ケアネットワーク
中国の首都・北京では、高齢者ケアのサービス拠点を三つのレベルに分けた「三層構造」のネットワークが整備されています。具体的には、区レベル、サブディストリクトレベル、さらにコミュニティレベルのサービスセンターやステーションが連携する仕組みです。
こうした拠点により、高齢者は自宅近くで、便利で利用しやすく、誰でもアクセスしやすい高齢者ケアサービスを受けられるようになっています。まさに徒歩圏内で完結する支援を意識した設計だと言えます。
地域で支える高齢者ケアのこれから
中国本土の高齢者ケアの動きは、「施設中心」から「地域・自宅中心」へと発想を転換し、医療と健康ケアを組み合わせて支えるという点で、アジア各国にとっても参考になる取り組みです。
高齢者の暮らしを考えるとき、「どこで暮らしたいか」「どのように支え合うか」という問いは、日本を含め、多くの国や地域に共通しています。北京での三層ネットワークのように、自宅に近い場所で相談や支援が受けられる仕組みをどのように整えるかは、今後の政策や地域づくりを考えるうえで重要な視点になりそうです。
高齢者ケアを通じて、一人ひとりが年齢を重ねても安心して暮らせる社会をどう形づくるか。中国本土の取り組みは、その問いに対する一つのアプローチとして注目されています。
Reference(s):
Caring for elders: Senior Chinese embrace high-quality, fulfilled life
cgtn.com







