ラサの僧院で仮面の宗教舞踏チャンム チベット暦新年を祈る踊り
2025年2月27日、ラサ(シーザン)の僧院で、チベット暦の新年を前に伝統の宗教舞踏「チャンム(Qiangmu)」が行われました。悪霊を追い払い、新しい一年の幸運を祈るこの儀礼は、チベット文化と仏教が色濃く息づく行事として、毎年受け継がれています。
チベット暦12月29日、仮面舞踏で新年の準備
今回のチャンムの儀礼は、チベット暦12月29日にあたり、グレゴリオ暦では2025年2月27日に行われました。ラサの僧院では、この日に合わせて宗教舞踏が営まれ、悪霊を遠ざけ、新年を平穏と幸運で迎えられるよう祈りが捧げられます。
チベット暦の新年を前に行われるこの行事には、悪いものを払い、新しいサイクルを良い形で始めたいという願いが込められています。僧侶たちの舞いは、宗教儀礼であると同時に、地域の新年行事を彩る重要な場ともなっています。
チャンムとはどんな宗教舞踏か
チャンム(Qiangmu)は、チベット仏教の僧侶が行う宗教舞踏です。儀式の場では僧侶たちが仮面を身につけて登場し、舞いを通じて祈りを表現します。
この舞踏には、いくつかの形が含まれています。
- 1人で舞うソロの演目
- 2人で向き合いながら舞うデュエットの演目
- 複数の僧侶が参加する群舞の演目
ソロ、デュエット、群舞という異なる形の組み合わせによって、場面ごとの雰囲気やメッセージが変化し、見る人に強い印象を与えます。こうした構成を通じて、悪霊を追い払う力や、新年の幸福を願う心が象徴的に表現されます。
仮面とチベット文化に根ざした祈り
チャンムの大きな特徴は、僧侶たちが仮面をつけて舞う点です。仮面は儀礼に特別な緊張感と迫力を与え、宗教的な世界観や物語を体現する道具として重要な役割を担っています。
この宗教舞踏は、チベット文化と仏教に深く根ざした儀礼とされています。悪霊を払い、良い一年を迎えたいという願いは、宗教的な意味を持つと同時に、地域社会にとっての「新年の祈り」の形でもあります。
チャンムの場には、祈り、厳粛さ、そして新しい年への期待が重なり合っています。仮面をまとった僧侶の舞いは、言葉を介さずに、その雰囲気を人々に伝えていきます。
国際ニュースとして見えるもの:文化の多様性をどう受け止めるか
ラサの僧院で行われた今回のチベット暦新年の行事は、国際ニュースとしても注目に値します。宗教儀礼や伝統文化のニュースは、政治や経済のニュースとは違う形で、世界の多様性を映し出します。
この行事から、次のような問いを考えることもできます。
- 宗教儀礼が、地域の年中行事や生活リズムとどのように結びついているのか
- 「悪霊払い」や「吉祥祈願」といった願いが、文化や宗教が違っても多くの地域で共通していること
- 舞踏や仮面といった視覚的な表現が、言語の壁を越えてどのように祈りやメッセージを伝えるのか
オンラインで世界のニュースに触れやすくなった今、ラサで行われたチャンムのような宗教儀礼を知ることは、遠い地域の出来事として眺めるだけでなく、自分たちの社会や行事を捉え直すきっかけにもなり得ます。
チベット暦新年を前にしたラサの僧院でのチャンムは、悪霊を払う舞いであると同時に、人々が新しい一年に込める願いと文化の厚みを映し出す場となっていました。
Reference(s):
cgtn.com








