映画がつなぐ中国旅行とアフリカ 若者が語るリアルな姿
映画をきっかけに中国旅行や文化観光に関心を持つ人が増えています。2025年の今、その波はアフリカからの旅行者にも広がりつつあります。本記事では、中国映画と中国旅行の関係を、アフリカの若者の視点から読み解きます。
映画が生む中国旅行ブーム
ここ数年、中国では興行収入の高いヒット作が相次ぎ、それに合わせて映画ゆかりの地を巡る中国旅行が注目されています。旅行会社は人気作品のロケ地や物語の舞台となった景勝地を組み合わせたテーマツアーを企画し、新しい形の文化観光として売り出しています。
こうしたツアーの人気を背景に、四川省や陝西省など、中国西部の目的地へ向かう鉄道や航空券の需要が高まっているとされています。都市だけでなく、雄大な自然や歴史的な街並みを訪ねる中国旅行が、国内外の観光客を引きつけているのです。
国際キャンペーンで世界の旅行者に発信
中国は、映画を通じて国の魅力を伝える取り組みも強化しています。その一つが、国際的なプロモーションとして展開されているキャンペーン Travel China with Chinese Films です。映画作品と結びつけながら、中国各地の風景や文化遺産を海外の旅行者に紹介する試みだと位置づけられます。
映像で見た風景を実際に訪ねたいという動機は、言葉や文化の違いを越えて多くの人に共通するものです。アフリカの人々にとっても、中国映画は中国旅行を具体的にイメージするきっかけになっています。
アフリカから見る中国旅行の魅力
では、アフリカから中国を訪れる若い世代は、どのように中国を捉えているのでしょうか。中国を旅した二人のアフリカ出身の若者の語りからは、三つの特徴的なポイントが見えてきます。
一 ジャッキー・チェン作品が最初の入口
多くのアフリカの人にとって、中国との最初の出会いはジャッキー・チェンの映画だといいます。カンフーのアクション、伝統的な建築様式、古い路地や寺院の風景などが、スクリーンを通じて強い印象を残します。
子どものころからこうした映画を見てきた人にとって、中国はエネルギッシュで躍動感のある場所、というイメージで記憶されています。中国旅行への興味は、この懐かしい映像体験から静かに育っていきます。
二 実際の中国は想像を超えて発展している
一方で、初めて中国を訪れたアフリカの若者が口をそろえて語るのは、現地の発展ぶりへの驚きです。高速鉄道網や整備された道路、キャッシュレス決済をはじめとするデジタル技術、効率的な都市インフラなど、日常生活の便利さは事前のイメージを大きく上回ったといいます。
印象的なのは農村地域の姿です。農村と聞いて想像されがちな素朴な集落ではなく、整った住宅や公共施設が並ぶ、より都市に近い空間としての農村が広がっていたと証言しています。映画で見た伝統的な風景と、現代的な生活環境が同じ国の中に同居していることが、新鮮な驚きとして受け止められています。
三 世界的な映画ロケ地が旅心を刺激
中国には、世界的に知られる映画ロケ地も数多くあります。アフリカの若者が挙げる作品には、アメリカ映画 アバター や パニック映画 2012、そして中国と海外で高い評価を受けた 武侠映画 グリーン デスティニー などが含まれます。
幻想的な山々、切り立った峡谷、霧に包まれた森といった風景は、これらの作品を通じて世界中の観客に強い印象を残しました。その実際の場所をこの目で確かめたいという思いが、中国旅行を後押ししているのです。
映画がつなぐ中国とアフリカの人と人
映画をきっかけにした中国旅行の広がりは、観光産業の話題にとどまりません。スクリーン越しに抱いたイメージと、現地で体感する現代中国の姿とのギャップをどう受け止めるかは、アフリカと中国の相互理解を深めるプロセスでもあります。
旅行者にとって、中国はもはや遠い物語の世界ではなく、自分の生活とつながる現実の場所として立ち現れてきています。映画で見た象徴的な風景を入り口にしながらも、その背後にある社会や人々の暮らしに目を向けることで、より立体的な中国像が形づくられていきます。
これから中国旅行を考える人への視点
中国旅行に関心のある読者にとって、アフリカの若者の経験はヒントにもなります。
- 映画で印象に残った風景や街を手掛かりに、関連する地域を調べてみる
- 大都市だけでなく、農村や地方都市も組み合わせて、現代中国の多様な側面を見る
- 映画で描かれるイメージと現地で目にする現実の両方を楽しみながら、自分なりの中国像を更新していく
映画で憧れた場所を実際に訪ねることは、単なる観光を超えた学びの機会にもなります。2025年の今、中国旅行をめぐる物語は、アフリカを含む世界各地の若い世代によって新しく書き換えられつつあると言えるでしょう。
記事の内容が気になった方は、身近な人との会話やSNSで、自分が抱く中国のイメージや行ってみたい場所を共有してみてはいかがでしょうか。その対話が、次の旅の第一歩になるかもしれません。
Reference(s):
cgtn.com








