中国グルメ 四川・楽山市の名物「跷脚牛肉」のしびれる魅力
中国四川省の楽山市で愛される「跷脚牛肉」は、牛の内臓をじっくり煮込んだスープに真っ赤な唐辛子ソースを合わせた、中国グルメ好きにはたまらない一皿です。楽山市の無形文化遺産にもなっているこの料理を手がかりに、地方都市の食文化を国際ニュースとしてどう読み解けばよいのかを考えてみます。
跷脚牛肉とはどんな料理か
跷脚牛肉は、中国南西部の四川省にある楽山市の代表的な料理です。名前の由来とされる「跷脚」は、英語名の foot-lift beef という表現からも分かるように、足を軽く上げたり組んだりして、くつろぎながら食べる庶民のスタイルを連想させます。
この料理は、牛の内臓を使ったスープを時間をかけて煮込むのが特徴です。コクのあるだしに、唐辛子をたっぷり使ったソースを添えて味わうスタイルで、とても辛く、風味も力強いと言われています。
現地では、ご飯と一緒に食べるのが定番です。スープのうま味と唐辛子ソースの辛さが相まって、「もう一杯ご飯をおかわりしたくなる」ような味わいだと紹介されています。
楽山市の無形文化遺産として受け継がれる理由
跷脚牛肉は、楽山市の無形文化遺産として位置づけられています。無形文化遺産とは、祭りや芸能、料理など、形として残りにくいものの、その地域の歴史や暮らし方を映し出す技や慣習のことです。
日常の一皿である跷脚牛肉が、こうした文化遺産として認められていることは、次のような意味を持ちます。
- 地元の人びとの暮らしと密接につながっている料理であること
- 牛の内臓を無駄なく使う知恵や調理法が受け継がれていること
- 辛さや香りに特徴のある四川の味覚を象徴していること
こうした点が評価され、「楽山らしさ」を伝える料理として守り、次の世代につなごうとする動きがあると考えられます。
辛さだけではない跷脚牛肉の魅力
跷脚牛肉は「とても辛い」と紹介されていますが、単に舌を刺激するだけの料理ではありません。時間をかけて煮出した牛の内臓のだしには、脂のうま味だけでなく、複雑なコクが含まれています。
そこに、唐辛子ソースが加わることで、
- 一口目のインパクトのある辛さ
- 後からじわじわと広がる香り
- ご飯と合わせることで完成するバランス
といった多層的な味わいが生まれます。日本の読者にとっては、辛さのイメージが先行しがちですが、「ご飯が進むスープ料理」として捉えると、その魅力がより具体的に想像しやすくなります。
地方都市のローカルフードから見える中国
跷脚牛肉のようなローカルフードは、単なるご当地グルメにとどまりません。地方都市の日常や、人びとの価値観を映し出す「窓」の役割も持っています。
たとえば、この料理からは次のような中国の一面が読み取れます。
- 内臓まで余すところなく使い切る、素材を大切にする姿勢
- 辛さや香りを重ねることで、シンプルな素材に深みを与える調理の工夫
- 食事を通じて家族や友人との時間を楽しむ、生活文化の重視
こうした視点で見ると、一つの料理が、その土地に根づいた歴史や生活感覚を伝える「国際ニュース」になり得ることが分かります。
日本の食卓から考える
中国四川省の楽山市で受け継がれてきた跷脚牛肉の物語は、日本の私たちにとっても他人事ではありません。日本各地にも、土地の人びとに長く愛されてきたローカルフードが数多くあります。
地方の一皿を、
- 誰が作り、誰が食べてきたのか
- どんな知恵や工夫が込められているのか
- 次の世代にどう引き継がれていくのか
という視点で見直してみると、身近な料理もまた「無形の文化遺産」であることに気づかされます。
楽山市の跷脚牛肉は、牛の内臓を煮込んだスープと刺さるような辛さで、世界の食文化の多様さをあらためて感じさせてくれる一例です。スマートフォン越しの国際ニュースをきっかけに、遠くの街の食卓と、自分の毎日のご飯を静かに重ねてみる。そんな読み方が、いま求められているのかもしれません。
Reference(s):
The mouth-watering flavors of Leshan City in SW China's Sichuan
cgtn.com








