中国で学ぶ世界の若者たち「共に未来を変える」呼びかけ video poster
世界を少しでも良い方向に変えたい——そんな思いから、中国で学ぶ世界各地の若者たちが「共に未来をつくろう」と声を上げています。国際ニュースとしても注目される中国の年次政治会議「両会」を前に、彼らは中国での生活や政治への関心、そして世代を超えた連帯の必要性を語りました。
中国が世界の若者を引きつける理由
中国は経済、政治、文化の面で世界との関係を広げる中で、グローバルな人材を惹きつける存在になっています。開放を進める中国本土には、多くの留学生や若い専門職が集まり、日々の生活を通じて社会の変化を体感しています。
今回紹介された若者たちも、生活し、学び、働く経験を通して、中国の政治やライフスタイルを「外から」ではなく「中から」見つめています。ニュースやSNSだけでは伝わりにくい、街の空気感や人々の価値観を、自分の肌で感じているのが特徴です。
- 大学や職場で、中国本土の人々と議論しながら互いの考え方を知る
- 都市のインフラやデジタルサービスの変化を、日常生活の中で観察する
- 授業やイベントを通じて、世界各地から集まる学生同士で比較しながら学ぶ
こうした「現場にいるからこそ見える視点」が、彼らの中国理解を支えています。
両会を前に、中国人民大学で交わされた対話
2025年、中国の重要な年次政治会議「両会」を前に、CGTNの李菁菁(Li Jingjing)記者は北京の中国人民大学(Renmin University of China)を訪れ、ヨーロッパ、アフリカ、東南アジアから来た学生たちに話を聞きました。
取材の狙いは、「なぜ彼らは中国の政治会議に関心を持つのか」を知ることでした。学生たちは、それぞれの地域から中国本土を見つめてきた経験を踏まえ、両会に対する好奇心や期待を語りました。
なぜ若者は中国の政治会議に関心を持つのか
両会への関心の背景には、いくつかの共通する理由があります。
- 世界経済への影響を知りたいから:中国本土の政策は、アジアやアフリカ、ヨーロッパの経済にも影響します。その方向性を理解することは、自分たちの将来を考えるうえでも重要だと感じている若者が多いようです。
- 異なる政治システムを学びたいから:自国とは異なる政治の仕組みを、教科書ではなく現場で観察したい——そうした学術的な関心もあります。両会は、中国本土の意思決定プロセスを知るための重要な窓口といえます。
- 日常生活とのつながりを知りたいから:政治で決まることが、教育、雇用、テクノロジー、都市政策など、自分たちの日常にどう反映されるのか。その関係性を確かめたいという声もあります。
政治を「遠いもの」としてではなく、「自分たちの暮らしとつながるもの」として捉えている点が印象的です。
若者発のイニシアチブ「共に未来を分かち合うために」
インタビューに応じた学生たちは、世界中の人々に対し、「一緒に世界をより良く変えていこう」と呼びかけました。その象徴が、彼らが掲げるイニシアチブ「Youth Development: Together for a Shared Future」です。英語名はInitiative on Youth Development: Together for a Shared Future!とされています。
このイニシアチブの核にあるのは、「異なる文明や文化をつなぎ、誤解を乗り越えていく」という発想です。急速に変化する世界で、情報やイメージだけが先行し、相手を知らないまま対立が深まることへの危機感が背景にあります。
- 文明間の架け橋になる:宗教、言語、歴史の違いを超えて、互いの社会を学び合う場を増やすこと。
- 誤解や偏見に向き合う:一方的なイメージに流されず、実際に相手と対話しながら理解を深めること。
- 共通の課題に協力して取り組む:気候変動、貧困、教育、デジタル格差など、国や地域を超えて共有される課題に、若者同士で解決策を模索すること。
中国本土で学ぶ彼らは、自分たちの留学や生活の経験を、こうしたグローバルな対話の出発点にしようとしています。
誤解を減らすために、私たち一人ひとりができること
「世界を良くしたい」「誤解をなくしたい」というメッセージは、北京のキャンパスにいる留学生だけのものではありません。日本を含むアジアの読者にとっても、日常の中で実践できる小さな一歩があります。
- 複数のニュースソースに触れる:一つの国や地域のメディアだけでなく、さまざまな視点の国際ニュースを読むことで、見え方は変わります。
- 現地で学ぶ同世代の声を聞く:留学生や海外経験のある友人、オンラインでつながる若者の発信に耳を傾けることも、理解を深めるヒントになります。
- オンライン交流を活用する:短期のオンライン講座や国際ワークショップ、学生団体のイベントなど、画面越しでも参加できる場は増えています。
- SNSでの対話を丁寧にする:異なる意見に出会ったときこそ、相手の背景を想像しながら言葉を選ぶことが、誤解を減らす一歩になります。
こうした積み重ねは小さく見えるかもしれませんが、「共に未来を分かち合う」というイニシアチブの精神と確かにつながっています。
2025年の視点から考える「共通の未来」
2025年の世界は、地域ごとの対立や分断のニュースが続く一方で、若者同士の協力や連帯の動きも静かに広がっています。中国本土で学ぶ学生たちの「Together for a Shared Future」という呼びかけは、その一つの表れといえるでしょう。
彼らが示しているのは、「対立か、無関心か」という二択ではなく、「一緒に問題を解く」という第三の選択肢です。政治会議や国際ニュースを、自分とは関係のない遠い話として切り離すのではなく、「自分と同世代の誰かの現場」として想像してみる——そこから、世界の見え方は少し変わります。
中国本土のキャンパスで生まれたこの若者の声は、日本にいる私たちにも向けられています。身近な家族や友人、職場、オンラインコミュニティで、「誤解を減らし、共通の未来をつくるには何ができるか」を話し合ってみるきっかけにしてはいかがでしょうか。
そして、両会や国際ニュースを追いかけるときには、政策や数字だけでなく、その背景にいる若者たちのまなざしにも、そっと目を向けてみたいところです。
Reference(s):
Global youth call for joint effort to change the world for the better
cgtn.com








