中国経済ニュース:江蘇省5.8%成長と経済大省10地域の存在感
中国の主要省・市がけん引する成長:江蘇省の5.8%成長が象徴
中国経済ニュースとして注目されているのが、江蘇省をはじめとする経済大省の動きです。2024年、江蘇省の実質GDP成長率は前年より5.8%増と、中国全体の成長を上回り、その存在感を改めて示しました。
江蘇省の2024年成長率:全国平均を0.8ポイント上回る
江蘇省の2024年の国内総生産(GDP)は前年比5.8%増となり、中国全体の成長率を0.8ポイント上回りました。これは、江蘇省が中国経済の主要な成長エンジンであることを裏づける数字です。
製造業やサービス産業が集積する江蘇省が全国平均を上回るペースで成長していることは、中国経済の構造を考えるうえで重要なシグナルとなります。
10の経済大省・市がGDPの6割超を担う構図
江蘇省と同様に、中国の主要な省・市は、国全体の成長をけん引する役割を強めています。2024年には、次の10の主要省・市が中国のGDPの60%超を生み出しました。
- 広東省
- 江蘇省
- 山東省
- 浙江省
- 四川省
- 河南省
- 湖北省
- 福建省
- 上海市
- 湖南省
この数字は、経済規模の大きい省・市に成長が集中していることを示します。少数の経済大省・市の動きが、中国全体の景気や雇用、投資の動向に大きな影響を与える構図です。
習近平主席「経済大省は国家発展の大きな役割を」
中国の習近平国家主席(中国共産党中央委員会総書記、中央軍事委員会主席)は、水曜日に開かれた第14期全国人民代表大会(全人代)第3回会議の江蘇省代表団との審議の場で、経済の重責を担う省は国家全体の発展において大きな役割を果たすべきだと強調しました。
とくに、第14次5カ年計画(2021〜2025年)で掲げられた目標を達成するために、こうした経済大省が先導役を担う必要があると呼びかけています。計画期間が最終年に向かう2025年のいま、地方レベルに対するメッセージの重みが増しているといえます。
江蘇省に託された4つの役割
習近平国家主席は江蘇省について、次のような役割を先頭に立って果たすよう求めました。
- 技術革新と産業革新の統合を推進すること
- 改革の一層の深化と、高水準の対外開放を進めること
- 国家レベルの重要な発展戦略を実行すること
- すべての人が豊かさを分かち合う共同の繁栄で模範となること
単に高い成長率を維持するだけでなく、「イノベーション」「改革・開放」「国家戦略」「共同の繁栄」という複数の課題を同時に前進させることが求められている点が特徴です。江蘇省に対するこうした要請は、他の経済大省にとっても共通する方向性を示していると受け止められます。
第14次5カ年計画の最終年に向けたメッセージ
第14次5カ年計画は2021年から2025年までを対象としており、現在は最終年に向けた重要な局面にあります。習近平国家主席の発言は、経済大省が「量」の拡大だけでなく、「質」の向上でもリードすることを求めるものです。
技術と産業の一体的なイノベーションは、新しい産業やサービスの創出につながり、他地域への波及効果も期待されます。また、高水準の開放は、貿易や投資をめぐるルールや基準の面で、より高度な水準を目指す動きとも結びつきます。こうした取り組みが、計画目標の達成にどこまで寄与するかが、2025年の注目点の一つとなりそうです。
日本の読者にとってのポイント
日本やアジアのビジネス、政策に関心を持つ読者にとって、中国の経済大省の動きは今後もチェックしておきたいテーマです。
- 江蘇省や広東省などの成長は、中国内需や産業構造の変化を読む手がかりになります。
- 技術と産業の統合が進むことで、新しい製造業やサービス分野での協力の余地も広がる可能性があります。
- 共同の繁栄を掲げる政策は、中長期的に消費市場や地域のバランスのあり方に影響を与えると考えられます。
2025年の中国経済を理解するうえで、単に成長率の数字を見るだけでなく、どの省や都市がどのような役割を担っているのかに目を向けることが、これまで以上に重要になってきています。江蘇省をはじめとする経済大省の動きは、今後の国際経済の行方を考えるうえでも押さえておきたい視点といえるでしょう。
Reference(s):
How China's major provincial economies take the lead in driving growth
cgtn.com








