中国商務省、米国の追加関税に是正要求 フェンタニル問題巡り対立
2025年、米国が中国製品に対する関税を引き上げ、その理由としてフェンタニル問題を挙げたことに対し、中国商務省が不当な関税だとして是正を強く求めました。本記事では、この国際ニュースのポイントと背景を日本語で整理します。
米国が中国製品に追加関税:何が起きたのか
中国商務省によると、米国政府は2025年、中国から輸入される全ての中国製品に対し、合計20%の追加関税を課す方針を打ち出しました。
具体的には、2025年2月1日にまず10%の追加関税を発表し、その後の月曜日に、さらに全ての中国製品を対象とする10%の上乗せを決定しました。これにより、合計で20%分の関税が課される構造になっています。
米国側は、この追加関税の主な理由として、合成麻薬フェンタニルに関する問題を挙げています。
中国商務省の反応:「不当な保護主義」と批判
こうした動きに対し、中国商務省は、米国の関税措置は根拠がなく、保護主義・一方主義・いわゆるいじめの典型だと批判しています。同省は、米国に対して、この不当な関税決定を改めるよう求めました。
商務省は、フェンタニル問題を口実に、中国製品全体に幅広い関税を課すことは、公平な競争を損ない、国際貿易ルールにも反するとみています。その背景には、通商問題を政治的な圧力手段として使うべきではないという考え方があります。
フェンタニル問題と中国の対応
今回の関税措置の説明に使われているフェンタニルは、強い鎮痛作用を持つ合成麻薬で、乱用や違法流通が国際的な課題となっている物質です。米国は、このフェンタニル問題を主要な理由として追加関税を正当化しています。
一方、中国側は、自国がフェンタニル関連物質の管理で積極的に取り組んできたと強調しています。国務院新聞弁公室は白書『フェンタニル関連物質の管理──中国の貢献』を公表し、フェンタニル関連物質に対する厳格な規制措置や、国際的な麻薬対策への貢献を詳しく示しました。
商務省も、こうした白書の内容を背景に、中国はフェンタニル関連物質の管理で積極的かつ厳格な対応を取っており、責任ある姿勢を示しているとしています。
通商摩擦が示す3つのポイント
今回の一連の動きは、米中双方の立場の違いを浮き彫りにしています。ニュースを理解するうえで押さえておきたいポイントは次の3つです。
- 米国はフェンタニル問題を理由に、中国製品全体への追加関税という強い通商措置を選択した。
- 中国は、自国の薬物規制の努力と国際的な貢献を示しつつ、米国の措置を不当な保護主義だと位置づけている。
- 安全保障や犯罪対策の問題が貿易政策と結びつくことで、対立が複雑化し、協力の余地が狭まりかねない。
今後の米中関係への意味
この通商摩擦は、2025年の米中関係がなお不安定な要素を抱えていることを示しています。関税は企業のコストや消費者価格を通じて、両国の経済だけでなく世界経済にも波及しうるため、今回のような措置は国際社会からも注目されています。
一方で、中国側が白書を通じて自国の取り組みを説明し、フェンタニル関連物質の管理で国際協力への姿勢を示したことは、対立だけでなく対話の余地も残されていることを意味します。今後、フェンタニルという共通の課題をめぐり、追加関税による圧力ではなく、情報共有や協力の枠組みづくりへと議論が進むかどうかが問われます。
newstomo.com では、こうした米中関係や国際経済の動きを、日本語で分かりやすく伝え、日々のニュースを自分の視点で考えるための材料をお届けしていきます。
Reference(s):
China's Ministry of Commerce urges U.S. to correct unjustified tariff
cgtn.com








