国際女性デーを彩る食べられるバラ 安徽省・淮北で花馍が人気
国際女性デーに合わせて贈る花が、そのまま食べられるとしたらーー。中国安徽省・淮北市では、バラの姿をした蒸しパンが話題を集めています。無形文化遺産の技を受け継ぐ職人が作る、この「食べられるバラ」は、見た目も味も楽しめる新しい祝い方として人気です。
国際女性デーを祝う、食べられるバラ
国際女性デーは、女性の権利や社会参加に注目が集まる一日です。2025年の国際女性デーを前に、安徽省淮北市では、バラの形をした特別な蒸しパンが登場し、地元の人びとの目を引きました。
これを手掛けているのが、花馍(かも/huamo)と呼ばれる飾り蒸しパンの無形文化遺産継承者であるグオ・ユーさん(Guo Yu)です。グオさんは連日工房で作業に追われながら、生命感あふれるバラの花を小麦粉生地で一つひとつ形作っています。
無形文化遺産の技が生む「花馍」
花馍は、小麦粉の生地を練って成形し、色を付けて花や動物、縁起物などの形に仕上げる伝統的な蒸しパンです。もともとは婚礼やお祝いごとで食卓を彩る飾りとして受け継がれてきました。
グオさんは、この伝統的な花馍の技法を生かしながら、国際女性デーに合わせてバラのモチーフに特化しました。生地を薄く延ばして重ね、花びらを一枚ずつ折りたたむことで、本物のバラと見まがうほど立体的で繊細な形を作り出しています。
「目で味わい、口でも味わう」バラの花
完成した花馍は、ふっくらと蒸し上がった白い生地に、淡いピンクや赤の差し色が重なり、まるで生花のような存在感があります。テーブルに並べると、まずは「本物の花かと思った」という声が上がるほどだといいます。
しかし、このバラは飾って眺めるだけでは終わりません。蒸しパンとしてそのまま食べることができ、やわらかな食感と素朴な小麦の甘みが口に広がります。地元では、
- 国際女性デーに職場で配る
- 家族や友人へのささやかな贈り物にする
- 食卓の中心に飾り、感謝の言葉を添えて味わう
といった形で楽しまれているとされます。
なぜ淮北の「食べられるバラ」が注目されるのか
淮北のバラ形花馍が注目される背景には、いくつかのポイントがあります。
- 伝統文化と現代イベントの融合
古くから受け継がれてきた花馍の技を、国際女性デーという比較的新しい記念日と組み合わせることで、世代を超えて楽しめる形に再解釈しています。 - 「見える感謝」を形に
バラは、敬意や感謝を象徴する花として広く知られています。そのバラを食べられる形にすることで、「ありがとう」の気持ちを目にも舌にも伝えやすくしています。 - 地元に根ざした手仕事
一つひとつ手づくりで、同じ形は二つとありません。大量生産ではないからこそ、受け取る側にとっても特別な贈り物になります。
伝統を未来につなぐ、やさしいイノベーション
グローバル化が進む中で、地域の無形文化遺産をどう次世代につなぐかは、多くの地域が直面している課題です。淮北の「食べられるバラ」は、その一つの答えを示しているようにも見えます。
日常の祝いやイベントと結びつけることで、伝統技術は特別な場面だけのものではなく、生活の中で息づく存在になります。国際女性デーをきっかけに広がったこの花馍の試みは、今後も形を変えながら続いていきそうです。
テクノロジーやビジネスの話題が目立つ国際ニュースの中で、淮北から届いた「食べられるバラ」の物語は、伝統と創造性が出会う静かなニュースとして、私たちに地域文化の可能性を改めて考えさせてくれます。
Reference(s):
cgtn.com








