新疆の若き代表ゾヤ 両会3年で育った「声」と自信 video poster
2023年、中国の新疆ウイグル自治区を代表するカザフ族の若い代表、ゾヤ・ベクスティさんが初めて北京の人民大会堂を訪れました。それから両会の場に立ち続けた3年間で、彼女の声はより力強くなり、行動には自信が宿ってきたとされています。
CGTNの記者・楊欣萌さんは、この3年間、毎年の両会でゾヤさんに会い続け、互いの歩みを振り返りながら未来を語り合ってきました。本記事では、そのエピソードを手がかりに、若い代表がどのように声を見つけ、政策の実施に関わっていくのかを考えます。
若い代表が見た両会の3年間
2023年、新疆ウイグル自治区のカザフ族を代表する若い代表として、ゾヤ・ベクスティさんは初めて北京の人民大会堂に足を踏み入れました。中国の重要な政治日程である両会の場に立つのは、このときが初めてでした。
それから3年の間、彼女は毎年この場に戻り、議論を見つめ、自らも現場からの声を伝えてきました。地方で決まった方針がどのように具体的な政策となり、人々の生活に反映されていくのか。そのプロセスを間近で見守り、ときに実施の一端を担ってきたとされています。
声はなぜより確かになったのか
初めて人民大会堂に立った2023年、ゾヤさんにとって、その空間は圧倒されるほど大きく、歴史の重みを感じさせる場所だったはずです。若い代表にとって、そこで発言することは決して簡単ではありません。
しかし、役割について3年間向き合うなかで、彼女の声は次第により確かで、発言はより自信を持って行われるようになっていきました。その背景には、次のような積み重ねがあったと読み取れます。
- 地元・新疆ウイグル自治区の状況を日々見つめ続けてきたこと
- 政策が決定から実施まで進む流れを、現場で見届けてきたこと
- 両会での議論や対話を通じて、全国的な視野を育んできたこと
こうした経験が、自分の言葉で語るための土台となり、若い一人の代表としての責任感と自覚を深めていったと考えられます。
政策をつくるだけでなく実行を見届ける役割
ゾヤさんの歩みからは、決まった政策が実際に人々のもとに届くまでを見守ろうとする姿勢が見えてきます。2023年以降、彼女は自身の立場から、さまざまな政策の実施過程を目にし、その一端を担ってきました。
若い代表にとって重要なのは、次のような視点だと言えます。
- 会議の場で意見を述べるだけでなく、その後のフォローを続けること
- 現場の変化を丁寧に観察し、必要があれば改善点を伝えること
- 地元の人々に政策の意味や背景を分かりやすく伝えること
政策の実施に寄り添う姿勢は、地方と中央をつなぐ架け橋として、少数民族出身の代表にも求められる重要な役割だと言えます。
3年連続の取材で見えた変化と継続
CGTNの記者・楊欣萌さんは、この3年間、両会のたびにゾヤさんと向き合ってきました。2023年の初対面から始まり、その後も毎年同じ場で再会しながら、互いの変化と継続を確かめてきました。
記者の立場から複数年にわたって同じ人物を取材すると、単年では見えにくい動きが浮かび上がります。例えば、
- 話すスピードや声のトーン、言葉の選び方の変化
- 扱うテーマが、身近な課題からより広いテーマへと広がっていく過程
- 自分自身だけでなく、地域や世代全体を背負う意識の芽生え
楊さんとゾヤさんは、伝える人と伝えられる人という立場を超えて、この3年の歩みをともに振り返り、これからの未来についても語り合っていると伝えられています。
2025年の私たちへの問いかけ
2025年12月の今、3年間にわたるゾヤさんの歩みは、遠く離れた日本に暮らす私たちにとっても、いくつかの問いを投げかけています。
一つは、若い世代がどのようにして自分の声を見つけ、公共の場で発言していくのかという問いです。新疆ウイグル自治区出身の若い代表が、国家レベルの会議で経験を重ねながら、自信を持って意見を述べるようになっていったプロセスは、どの国や地域にも通じるテーマと言えます。
もう一つは、決まった政策を誰がどのように現場につなげていくのかという視点です。政策の実施を見届け、その過程に関わろうとする姿勢は、行政や政治の枠を超えて、企業や地域コミュニティにも共通する課題です。
国際ニュースを日本語で追う私たちにとって、こうしたストーリーは遠い出来事ではなく、自分たちの社会を考えるための鏡にもなり得ます。ゾヤさんと楊さんの3年間の対話から、私たちそれぞれがどのような声を持ち、どのように行動で示していくのかを静かに考えてみるきっかけにできそうです。
Reference(s):
3 years, Two Sessions, 1 role: How a young deputy found her voice
cgtn.com








