中国政協委員・兪瑞芬氏、スナック菓子業界のAI・デジタル化を提言 video poster
中国の重要な年次政治イベント「両会」の場で、中国人民政治協商会議(CPPCC)第14期委員で起業家の兪瑞芬(Yu Ruifen)氏が、スナック菓子業界へのAI(人工知能)とデジタル化の本格導入を呼びかけました。消費者のニーズをより深く理解するためにテクノロジーをどう生かすのか、国際ニュースとしても注目される論点です。
両会で語られた「デジタル化×お菓子」
兪瑞芬氏は、「両会」に合わせて行われた取材のなかで、中国人民政治協商会議(CPPCC)の委員として意見を語りました。国際メディアCGTNの李昭(Li Zhao)記者のインタビューに応じ、2024年の李強国務院総理による政府活動報告を聞いたあと、市場の先行きに自信を深めたと述べています。
そのうえで兪氏は、食品、とくにスナック菓子産業において、デジタル化とAIの統合をさらに進めるべきだと提言しました。目的は「消費者のニーズをよりよく理解すること」。単なる生産効率化ではなく、消費者理解を軸にしたデジタル戦略が重要だという視点がにじみます。
市場への自信と、テクノロジーへの期待
兪氏が示したのは、政府活動報告を踏まえた「市場への自信」と、「その成長を支えるのはデジタル化とAIだ」という方向性です。とくにスナック菓子のような日常的な商品は、消費者の好みやライフスタイルの変化が結果に直結します。
スナック菓子業界でデジタル化を進めることには、次のような狙いが考えられます。
- オンライン販売やレビューなどのデータから、トレンドや嗜好の変化を素早く捉える
- 年齢層や地域、ライフスタイルに合わせた商品を、より精度高く企画する
- 需要予測にAIを生かし、在庫や物流を効率化する
こうした取り組みが進めば、企業にとっては無駄の削減や新商品のヒットにつながり、消費者にとっては「欲しいものが、欲しいタイミングで届く」体験が増えていくと考えられます。
スナック菓子業界におけるAI活用のイメージ
兪瑞芬氏は具体的なシステム名などには触れていませんが、「AIとデジタル化の統合」というキーワードは、さまざまな活用シナリオを連想させます。例えば次のようなイメージです。
- ECサイトやSNS上のコメントをAIで分析し、新フレーバーやパッケージのアイデアを探る
- 店舗ごとの売れ行きデータをもとに、地域限定商品や少量生産のテスト販売を素早く行う
- 購買履歴にもとづいて、おすすめ商品を提示するパーソナライズされたキャンペーンを展開する
これらはあくまで一例ですが、「消費者をよりよく知るためのAI」という視点に立つと、スナック菓子のような身近な商品ほど、デジタル化の効果がわかりやすく現れやすい分野だといえます。
消費者との距離をどう縮めるか
兪氏が強調した「消費者のニーズを理解する」という言葉は、企業と消費者の距離をどう縮めるかという問いでもあります。AIやデジタル技術は、その距離を一気に縮める可能性を持つ一方で、「データを取るためのテクノロジー」にとどまってしまう危険性もあります。
重要なのは、数字の裏にある人の生活や感情をどう読み解くか、という姿勢です。たとえば、
- 健康志向の高まりの中で、どのような素材や甘さが求められているのか
- 仕事や勉強の合間に、どんな「気分転換のおやつ」が支持されているのか
こうした問いに、AIを通じてより多面的に答えていこうとする発想は、スナック菓子業界に限らず、多くの消費財ビジネスに共通するテーマになりつつあります。
日本やアジアの読者への示唆
中国人民政治協商会議の場で、スナック菓子という身近なテーマを通じてAIとデジタル化が語られたことは、アジアの消費市場の変化を考えるうえで示唆に富んでいます。
日本を含むアジア各地の食品企業にとっても、「AIをどう導入するか」だけでなく、「その結果、消費者との関係をどう変えたいのか」を問う視点が重要になりそうです。両会での兪瑞芬氏の発言は、その議論の出発点となる一つのケースといえるでしょう。
Reference(s):
CPPCC member Yu Ruifen backs AI, digitalization in snack industry
cgtn.com








