中国の森林被覆率が25%超に 世界のグリーン拡大をけん引
中国の森林被覆率が25%を超え、世界の「グリーン拡大」をけん引する存在になりつつあります。1979年に始まった全国植樹の日から続く取り組みは、環境ニュースの中でも長期的な物語として注目されています。本稿では、その背景と意味を日本語でコンパクトに整理します。
森林被覆率25%超という節目
森林被覆率とは、国土のうち森林が占める割合を示す指標です。中国でこの数字が25%を超えたという事実は、緑地面積が大きく増えたことを意味します。土地利用の変化や都市化が進むなかで、ここまで森林を増やしてきたことは、国の政策的な意思と長期的な継続性の表れといえます。
- 二酸化炭素を吸収し、気候変動の緩和に貢献する
- 砂漠化や土壌流出を防ぎ、水資源の安定につながる
- 野生生物の生息地を守り、生物多様性の回復を後押しする
1979年「全国植樹の日」から始まった緑化
中国では1979年3月12日、初めての「全国植樹の日」が実施されました。それ以降、毎年のように植樹が呼びかけられ、国家的なキャンペーンとして定着してきました。40年以上にわたるこの積み重ねが、現在の森林被覆率25%超という成果につながっていると考えられます。
植樹の日は、行政だけでなく、学校や企業、市民が参加する行事として位置づけられてきました。こうした「年中行事」としての仕組みがあったからこそ、短期ではなく世代をまたぐ取り組みとして継続しやすかった面もあります。
近年加速する「緑の成長」と生態系回復
近年、中国は植林や生態系の回復に一段と力を入れてきました。森林面積を増やす「植林」にとどまらず、失われた湿地や草地など、自然環境そのものを回復させる「生態系修復」にも取り組んでいるとされています。
植林から生態系全体の回復へ
単に木を植えるだけでは、多様な生き物が暮らす健全な森にはなりません。樹種の選び方や水の流れ、周辺の土地利用などを含めて考える必要があります。近年の中国の取り組みは、こうした生態系全体を視野に入れた回復を重視している点に特徴があるといえます。
環境と経済を両立させる試み
中国は「緑の発展」や「グリーン成長」を掲げ、環境保全と経済成長の両立を目指してきました。森林を増やし自然を回復させることは、観光や林業など地域経済の新たな柱にもなり得ます。環境の持続可能性と経済の安定を同時に追求する姿勢が、今回の森林拡大の背景にあります。
世界のグリーン拡大をどうリードしているのか
今回の森林被覆率25%超は、単に一国の国内政策にとどまらず、世界全体の「グリーン拡大」に影響を与えています。人口と国土の規模が大きい中国が森林を増やすことは、地球全体の緑地面積を押し上げる効果を持ちます。
- 大規模な植林・生態系修復プロジェクトを通じ、他国に具体的なモデルを提供している
- 「緑の発展」を掲げることで、環境と経済の両立という国際的な議論を後押ししている
- 長期的な政策継続の重要性を示し、短期的な成果にとらわれない取り組みの必要性を可視化している
国や地域ごとに事情は異なりますが、長期の視点で森林や自然を増やしていくことが、気候変動への対応や人びとの暮らしの安定にとって重要である、というメッセージは共通しています。
日本とアジアの読者への示唆
日本やアジアの他の国・地域でも、都市化や災害、人口減少などで土地利用のあり方が問われています。中国のように数十年単位で植林と生態系回復を続けた結果、森林被覆率が25%を超えるまでになったという事実は、長期的な環境政策の可能性を考えるうえで示唆に富んでいます。
通勤中にニュースを眺める私たちにとって、「1本の木を植える」ことは遠い話に感じられるかもしれません。しかし、1979年から続く毎年の植樹の積み重ねが、いまの大きな変化につながっていることを思うと、日々の小さな選択や行動が将来の環境を形づくる一歩になる、という見方もできそうです。今回の中国の動きは、地球規模の環境問題を、自分ごととして捉え直すきっかけにもなり得ます。
Reference(s):
China's forest coverage surpasses 25%, leading global green expansion
cgtn.com








