中国海南の商業宇宙港が本格稼働 18基の衛星打ち上げ
中国の宇宙開発と商業宇宙ビジネスに関心が集まる中、中国南部の海南省にある海南商業宇宙発射場から、18基の衛星を一度に打ち上げるミッションが実施されました。中国初の本格的な商業宇宙港が、複数の発射台を備えた本格運用フェーズに入りつつあります。 中国海南省の海南商業宇宙発射場で、長征8号遥6ロケットが水曜日未明に打ち上げられ、低軌道衛星18基が搭載されました。運営する中国航天科技集団によると、衛星はいずれも予定軌道への投入に成功したとされています。 今回の衛星群は、同種の衛星としては5回目の打ち上げで、中国の商業用インターネット衛星コンステレーションであるスペースセイルを構成していきます。多数の小型衛星を低軌道に配置し、広範囲で安定した通信サービスを提供する構想です。 海南商業宇宙発射場は、中国で初めての商業ミッションに特化した宇宙港として建設が進められてきました。2022年7月に建設が始まり、2024年11月には第2発射台から初の打ち上げを実現しています。 今回のミッションは、第1発射台からの初めての打ち上げであり、2024年11月30日の第2発射台の初打ち上げに続くものです。これにより、中国初の商業宇宙港は、2基の発射台が本格的に稼働するデュアルパッド体制に移行しました。 今回初めて使われた第1発射台は、高さ83メートルの構造物で、長征8号ロケットの運用に最適化されています。鋼材を使ったモジュール構造を採用し、組み立てや改修を柔軟に進めやすい設計です。 また、炎を2方向に逃がす新しい形状のフレームデフレクターを備え、冷却と騒音低減の性能を高めています。これにより、発射台の保護と周辺環境への影響を抑えながら、素早い再利用が可能になります。 発射台は、打ち上げから7日で次の打ち上げが可能になり、さらに7日でリセットできる運用サイクルを想定しています。急増する打ち上げ需要に対応し、商業衛星ビジネスのスピード感に合わせるには、このような高頻度運用が不可欠です。 今回打ち上げられた18基の衛星は、スペースセイルと呼ばれる中国の商業インターネット衛星網を構成します。低軌道を周回する多数の衛星を組み合わせることで、地上の通信インフラが限られる地域でもインターネット接続を提供することが狙いです。 スペースセイル衛星は、小型で一度に多数を打ち上げられることが特徴で、長征8号のような中型ロケットとの組み合わせによって、コストを抑えながら短期間でネットワークを拡大できます。世界的に進む衛星インターネット競争の中で、中国も自国の商業衛星コンステレーションの整備を加速させている形です。 今回の打ち上げに使われた長征8号ロケットは、中国航天科技集団傘下の中国運載火箭技術研究院が開発した中型ロケットです。液体燃料を使用し、低軌道や中軌道への複数衛星の同時投入に最適化されています。 長征8号は、打ち上げコストを抑えつつ、多数の衛星を一度に送り出せるよう設計されており、商業用途のミッションに適した機体と位置づけられています。 長征ロケットシリーズとしては、今回が通算563回目の飛行となりました。長征シリーズは、中国の宇宙輸送システムを支えてきた中核のロケット群であり、その中から商業ニーズに特化した機体として長征8号が活用されています。 宇宙開発やロケットの話題は、つい遠い世界の出来事のように感じられますが、商業衛星のネットワーク整備は、私たちの生活にも直接影響します。例えば、次のような分野での活用が期待されます。 海南商業宇宙発射場のデュアル発射台体制とスペースセイル衛星網の整備は、中国の商業宇宙戦略が新たな段階に入っていることを示しています。打ち上げ頻度の向上と商業衛星サービスの拡大が進むことで、宇宙を巡る国際的な競争と協力のあり方も、これからさらに変化していきそうです。海南の商業宇宙港から18基の衛星が一度に
中国初の本格的な商業宇宙港、その歩み
第1発射台の特徴と7日サイクル運用
スペースセイル衛星コンステレーションとは
長征8号ロケットと長征シリーズの位置づけ
私たちの生活にどう関係するのか
Reference(s):
China launches 18 satellites from Hainan commercial launch site
cgtn.com








