上海バレエ団「白鳥の湖」10年 上海グランドシアターで節目公演 video poster
中国・上海の上海バレエ団による代表作「白鳥の湖」が、上海グランドシアターでの上演開始から10周年を迎えました。プロのダンスの世界では「10年は一つの人生」とも言われるなかで、同じ作品がこれほど長く愛され続けていること自体が、国際ニュースとしても注目を集めています。
10年続く「白鳥の湖」 ダンサーにとっての「一生分」の時間
プロのバレエダンサーのキャリアは、一般的に決して長くはありません。10年という時間は、ひとりのダンサーの現役生活の大部分に匹敵します。その意味で、現在も上演が続く上海バレエ団の「白鳥の湖」は、一つのカンパニーの「世代」をまたいで受け継がれてきた作品だと言えます。
この10周年公演は、息をのむようなスケールの舞台として描かれています。上海グランドシアターの広いステージいっぱいに白いチュチュをまとったダンサーが並ぶ光景は、「白鳥の海(sea of swans)」とも表現され、観客の目を引きつけています。
作品は10年目を迎えたいまも、高い評価と好意的なレビューを集めているとされます。上海グランドシアターには、多くの人びとが足を運び、その優雅な動きとドラマティックな音楽を楽しんでいます。
なぜ同じバレエ作品が10年愛され続けるのか
同じ作品が10年にわたって観客を集め続ける背景には、いくつかの要素があります。
- クラシック作品としての普遍性:白鳥と王子の物語は、世代や国境を超えて理解しやすいストーリーです。
- スケールの大きな舞台:舞台いっぱいに広がる群舞は、劇場でしか体験できない迫力を生みます。
- ダンサーの世代交代:10年の間に出演する顔ぶれは少しずつ変わり、同じ作品でも新しい解釈や空気感が生まれます。
上海バレエ団の「白鳥の湖」は、こうした要素が重なり合うことで、10年という時間を超えて観客の支持を維持していると考えられます。
上海グランドシアターという「場」の力
10周年を迎えた公演の舞台となっている上海グランドシアターには、現在も多くの観客が集まっています。大きな劇場空間で味わうバレエは、映像配信では得がたい「生」の体験をもたらします。
観客がステージ上の「白鳥の海」を見上げ、ダンサーの細かな動きや息づかいまで感じ取る。そうした時間の積み重ねが、都市の文化的な記憶として残っていきます。
アジアの都市から見えるバレエの現在
上海バレエ団の「白鳥の湖」10周年は、アジアの都市から発信される舞台芸術の存在感を示す文化ニュースでもあります。
- ヨーロッパ発祥のクラシック・バレエが、アジアの都市で長期にわたり上演されていること
- 地域の観客が、その作品を自分たちの文化体験として受け止めていること
- ダンサーやスタッフの世代交代を経ても、作品がブランドとして根づいていること
日本を含むアジア各地でバレエを観る人が増えるなか、上海のような都市での長期上演は、今後の舞台芸術のあり方を考える上でも参考になる動きと言えます。
私たちが受け取るヒント
忙しい日常のなかで、同じ演目を何度も上演し続けるバレエ団と、そこに通い続ける観客。その関係は、街と文化のつながりを映し出しています。
ニュースとしてこの10周年に目を向けることで、次のような視点も生まれます。
- 一つの作品を長く育てていくことの価値
- 「消費されるイベント」ではなく、記憶に残る体験としての舞台芸術
- 国や地域を超えて共有される物語の力
2025年12月のいま、上海グランドシアターのステージには、変わらない物語と、変わり続けるダンサーたちがいます。その10年間の積み重ねを思い浮かべながら、私たち自身の「長く続けたいもの」は何かを考えてみるきっかけにもなりそうです。
Reference(s):
cgtn.com








