習近平総書記が語る中国経済:公有・非公有セクターの役割とは
中国共産党の機関誌「求是(Qiushi)」に、習近平総書記による公有部門と非公有部門の位置づけを論じた記事が掲載される予定です。中国経済の基本方針をあらためて示す内容として注目されています。
どんな記事が掲載されるのか
今回掲載されるのは、中国共産党中央委員会総書記であり、中国国家主席、中央軍事委員会主席でもある習近平氏の論文です。テーマは「公有部門を揺るがずに固め発展させること」と「非公有部門の発展を揺るがずに奨励・支持・導くこと」です。
論文は、中国共産党中央委員会の旗艦誌とされる理論誌「求是」の今年第6号に収録される予定で、中国の経済運営の方向性を読み解くうえで重要なテキストとなりそうです。
中国の「基本的経済制度」は変わらないと強調
習近平氏の記事は、中国の基本的経済制度がすでに中華人民共和国憲法と党規約に組み込まれていることを確認し、この制度は「変わらないし、変えることもできない」と強調しています。
その上で、党と国家は、所有制の形態が異なるすべての経済主体に対して、法にもとづき平等な取り扱いを行うとしています。具体的には次の点が示されています。
- あらゆる所有制の企業に、生産要素への平等なアクセスを認めること
- 公平な競争の土台となる「同じ土俵」を用意すること
- 法の下で平等に保護し、権利を守ること
こうした条件を整えることで、さまざまな所有制の経済主体が相互に補完し合い、ともに発展していくことができると述べられています。とくに、非公有部門とそこに働く人びとの健全な発展を促す枠組みとして位置づけられています。
国有企業は「党の統治と国家振興を支える柱」
記事は、公有部門の中核をなす国有企業についても詳しく触れています。国有企業は、中国共産党による国家統治と中国の振興を支える「柱」だと強調され、その歴史的な貢献が挙げられています。
- 中国の経済成長と社会発展をけん引してきたこと
- 科学技術の進歩を支えたこと
- 国防力の発展に寄与してきたこと
- 人びとの生活水準の向上に貢献してきたこと
こうした点から、公有部門、とくに国有企業は今後も中国経済と社会における基盤的存在であり続けるべきだという明確なメッセージが示されています。
非公有部門の役割と、党・国家による支援
一方、記事は非公有部門、つまり民間企業やその他の非公有経済についても高く評価しています。長年にわたり、中国の民間部門の急速な拡大が、次のような分野で重要な役割を果たしてきたと指摘しています。
- 経済成長の安定
- イノベーション(技術革新)の推進
- 雇用の拡大
- 住民の生活水準の向上
さらに、民間企業や民間企業家が困難に直面したときには、党と国家が支援を行い、迷いや戸惑いが生じた際には方向性を示すと明記されています。これは、非公有部門を中国経済の重要な一部として位置づけ、その発展を積極的に支える姿勢を示したものといえます。
公有・非公有は社会主義市場経済の両輪
記事は、公有部門と非公有部門の関係についても整理しています。両者はいずれも社会主義市場経済の重要な構成部分であり、中国の経済・社会発展を支える基盤だとしています。
公有と非公有を「対立するもの」としてではなく、「互いに補完し、並び立って発展するもの」ととらえ、両セクターが共に歩調を合わせて進むべきだという考え方が打ち出されています。相互の長所を生かしながら経済全体の活力を高めることが期待されていると言えるでしょう。
社会主義の初級段階と今後の改革の方向性
習近平氏は、中国が依然として「社会主義の初級段階」にあるという現状認識にもとづき、今後も社会主義市場経済を発展させるための改革を続ける必要があると指摘しています。
そのうえで、次の二つの方針を「揺るがずに」進めるべきだとしています。
- 公有部門をしっかりと固め、発展させていくこと
- 非公有部門の発展を奨励し、支持し、適切に導いていくこと
つまり、公有部門の位置づけを明確に守りながらも、非公有部門の成長を促し、ともに中国経済を支える二本柱としていくという方針です。
今回のメッセージは何を意味するのか
今回の論文は、公有部門の重要性を改めて確認すると同時に、非公有部門の活力と役割も高く評価し、その発展を支援・保護していくという姿勢を示したものです。
公有・非公有のどちらか一方を優先するのではなく、両者がそれぞれの強みを生かしながら「共に発展する」ことを打ち出している点が特徴と言えます。
中国経済の動きや今後の改革の方向性に関心を持つ読者にとって、習近平氏が求是誌を通じて示した今回のメッセージは、公有部門と非公有部門のバランスをどうとっていくのかを考えるうえで、重要な手がかりとなりそうです。
Reference(s):
Xi Jinping's article on public, non-public sectors to be published
cgtn.com








