米政府がDeepSeekを政府端末で禁止 中国外務省が強く反発
米商務省が政府支給デバイスでのDeepSeek利用を禁じたと報じられ、中国外務省が強く反発しました。国家安全保障をめぐる米中の緊張が、デジタル技術やオンラインサービスの領域にも広がりつつあります。
米商務省、政府端末でDeepSeek利用を禁止
国際ニュースとして注目されているのが、米国商務省によるサービス「DeepSeek」の取り扱いです。ロイター通信は事情に詳しい関係者の話として、米商務省が職員に対し、政府から支給された端末でDeepSeekを使用しないよう指示したと報じました。
対象は、米政府が管理するパソコンやスマートフォンなどの「政府支給デバイス」とされています。個人所有の端末や一般の利用について、どのような扱いになっているかは、報道ベースでは明らかにされていません。
こうした禁止措置の背景には、米政府が国家安全保障上の懸念から、特定のデジタルサービスや技術の利用を制限してきた流れがあります。DeepSeekに対しても、同様のリスクがあるとみなした可能性があります。
中国外務省「国家安全保障の概念を過度に拡大」
これに対し、中国は火曜日、米国政府の動きに強い不満と反対を表明しました。中国外務省の毛寧報道官は、中国は一貫して「国家安全保障の概念を過度に拡大し、経済・貿易・科学技術の問題を政治化することに反対している」と述べました。
毛報道官はさらに、中国は「中国企業の正当な権益を断固として守る」と強調し、今回の米側の措置が中国企業に不当な影響を与えるべきではないとの立場を示しました。
中国側は、国家安全保障を理由にした過度な規制が、国際的な経済活動や技術交流の妨げになりかねないと警戒していることになります。
技術と安全保障が交差する米中関係
DeepSeekをめぐる今回の動きは、米中関係が「技術」と「安全保障」の交差点で揺れていることを改めて浮き彫りにしています。特に次の3つの点で注目されています。
- ① 国家安全保障の範囲がどこまで広がるのか
米国は近年、安全保障上のリスクを理由に、さまざまなデジタルサービスや技術の利用を慎重に扱ってきました。その概念がどこまで拡大していくのかが問われています。 - ② 企業活動への影響
特定のサービスが政府機関で禁止されると、関連する企業にとってはブランドイメージや事業展開に影響が出る可能性があります。各国政府の判断がグローバル企業の戦略を左右しやすい環境になっています。 - ③ 利用者・開発者へのメッセージ
政府による禁止や制限は、利用者だけでなく、開発者や投資家に対してもシグナルとなります。今後、どのような技術分野が規制の対象となりうるのか、関係者は注視せざるをえません。
読み手が押さえておきたいポイント
この国際ニュースを理解するうえで、次のポイントを押さえておくと状況が整理しやすくなります。
- 米商務省は、政府支給デバイスでのDeepSeek利用を禁止したと報じられている。
- 中国外務省は、国家安全保障の概念を「過度に拡大」し、経済・貿易・技術の問題を政治化しているとして米国を批判している。
- 中国は、中国企業の正当な権益を守ると繰り返し表明しており、今後も類似のケースで強い姿勢を示す可能性がある。
- 米中の対立は、関税や軍事だけでなく、デジタルサービスや技術政策といった、私たちの日常に近い分野にも波及しつつある。
DeepSeek禁止と中国側の強い反発は、技術、ビジネス、外交が複雑に結びつく時代において、「安全保障」と「開かれたデジタル環境」のバランスをどのように取るのかという、大きなテーマを投げかけています。読者一人ひとりが、このニュースをきっかけに、自分なりの視点や問いを持ってニュースを追うことが求められています。
Reference(s):
China opposes U.S. government's ban on DeepSeek: Foreign Ministry
cgtn.com








